レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2018/03/14 11:53
- 更新日時
- 2018/03/14 13:35
- 管理番号
- 兵尼-2018-2
- 質問
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解決
弥生時代に使われていた生薬について知りたい
- 回答
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『生薬学』によると、
日本の薬の歴史は、大和朝廷確立時代の4世紀頃に中国から薬師(医師)が渡来してからで、
薬についての記録は6世紀の頃までほとんど存在しないという。
しかし、奈良時代の歴史書『古事記』(712年)『日本書紀』(720年)などから古代の医薬の姿を読みとることができる。
『伝承薬の事典』鈴木昶/著に、
「縄文人の住居跡から生薬の黄柏(おうばく)が発掘されている。」とある。
また、『古事記』の因幡の白兎の神話で、大国主命が傷ついた兎に、水で体を洗った後、
蒲の穂綿にくるまるよう教えて治療した例を挙げている。これは日本の医療を記録した最初であるという。
『生薬の世界』三橋 博/著にも、『古事記』のアカガイとハマグリの黒焼きを薬として用いた話、
『古事記』『日本書紀』の大己貴命と少彦名命が協力して日本の医療を始めたというエピソードを紹介。
また、古事記に薬物として記されたさまざまな動植物の名前を挙げている。
しかしそれらは外用薬として使われ、内服薬は酒であろうということ、
古代は祈祷やまじないが病気治療の主流であったろうとしている。
- 回答プロセス
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『平凡社世界大百科事典 第13巻』平凡社 2009
の「生薬」の項目に目を通す。
薬学、生薬学、薬の歴史についての関連本を調べる。
『伝承薬の事典』鈴木 昶/著 東京堂出版 1999
『生薬の世界』三橋 博/著 講談社 1981
『生薬学 第4版』北川 勲/他編 廣川書店 1993
『生薬学 改訂第4版』三橋 博/他編 南江堂 1992
『やさしいくすりの歴史』石坂 哲夫/著 南山堂 1994
- 事前調査事項
- NDC
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- 薬学 (499)
- 参考資料
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- 古事記 日本書紀
- キーワード
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- 弥生時代
- 薬
- 生薬
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000232483