レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年05月07日
- 登録日時
- 2019/03/14 16:24
- 更新日時
- 2020/05/09 15:00
- 管理番号
- 広県図2018106
- 質問
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解決
第二次世界大戦中の飛行機で献納機の「報国号」について
- 回答
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第二次世界大戦中の飛行機で献納機の「報国号」については,広島県内で発行されていた新聞に,「廣嶋縣産報呉支部號」の献納式に関する記事がありました。御紹介する新聞は,全てマイクロフィルムです。
『中国新聞』昭和17年3月21日朝刊4面(呉版)「やがて海の荒鷲 中國縣産報呉支部處の献納式 大東亞戦争空の護りに」
『中国新聞』昭和17年3月22日朝刊3面「“産報呉支部號” きのふ厳かに献納海鷲の命名式」※マイクロの状態によりやや不鮮明な箇所があります。
『呉新聞』昭和17年3月20日夕刊2面(紙面上部の日付は3月21日)「大東亞戦の空の護り 縣産報呉支部號 あす献納海軍機命名式」
『呉新聞』昭和17年3月21日夕刊2面(紙面上部の日付は3月22日)「海の荒鷲として出動し 近く、第一線で活躍 献納呉産報機命名式」
朝日新聞記事データベース「聞蔵2」で調査したところ,次の新聞記事が見付かりました。
『朝日新聞』平成28(2016)年12月19日夕刊7面(大阪本社)「戦火の残響 南洋をめぐって 1 「零戦神話」崩壊の痕跡」
ソロモン諸島ガダルカナル島の密林で2008年に発見された「廣嶋縣産報呉支部號」に関する記事です。
このほか,次の資料を確認しましたが,第二次世界大戦中の飛行機で献納機の「報国号」に関する記述は見付かりませんでした。
『呉市史 第5巻』呉市史編纂委員会/編集,呉市役所,1987【H21.31/Ku59/5ア】
『大呉市民史 昭和篇 中巻2』弘中柳三/編,高坂利雄/補筆編集,「大呉市民史」刊行委員会,1976【H21.31/H71/3-2-2イ】
『図説 呉の歴史』金指正三/編著,国書刊行会,1981【H21.31/Ka54ア】
『呉・戦災と復興:旧軍港市転換法から平和産業港湾都市へ』呉市史編さん室/編集,呉市役所,1997【H26.31/クレシ97ア】
『呉の歩み:呉市制100周年記念版』呉市史編さん室/編集,呉市役所,2002【H21.31/クレシ89aア】
『呉の歩み2』呉市総務部市史文書課/編集,増補改訂版,呉市役所,2006【H21.31/クレシ89/2aア】
『呉の歴史』呉市史編纂委員会/編集,呉市役所,2002【H21.31/クレシ102ア】
『広島県史 近代2』広島県/編,広島県,1981【H21/H73-3/7ア】
『廣島縣警察史』広島県警察部/編,警察協会広島支部,1941【H31/H73-7ア】
『零戦と戦艦大和』半藤一利/著,秦郁彦/著,前間孝則/著,鎌田伸一/著,戸高一成/著,江畑謙介/著,兵頭二十八/著,福田和也/著,清水政彦/著,文芸春秋,2008,(文春新書648)【H55/ハンカ108】
『廣機25年』三菱重工業株式会社広島精機製作所二十五年史編纂委員会/編,1964【H53/Mi63ア】
p.90に「三菱工作機械は、二十年初頭から、(略)航空機エンジンの生産準備に着手しました。瀬田所長をはじめ、(略)三菱重工の名古屋発動機へ出かけ、技術の勉強にあたりましたが、(略)」とあり,お尋ねの飛行機は,広島県で製造されたものではないようです。
『三菱重工業株式会社史』三菱重工業,1956【506.7/Mi55】
p.729-816 年譜
昭和16年から昭和17年頃の「航空機」の項目には,「名古屋発動機製作所」や「名古屋航空機製作所」の記述が見えることから,当時の飛行機は,これらの工場で製造されたのではないかと推察されます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 空軍 (398 9版)
- 航空工学.宇宙工学 (538 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 報国号
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000253017