レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20191016
- 登録日時
- 2020/04/01 00:30
- 更新日時
- 2020/04/01 00:30
- 管理番号
- 福参-1131
- 質問
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解決
炭坑節には歌の番号や歌詞が違うものがあるが、それぞれの歌詞が知りたい。
又、発祥についても知りたい。
- 回答
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〇歌詞について
◆参考資料1『日本民謡大全集』 p340
「九州炭坑節<福岡>」で掲載あり。
(歌いだし) 月が出た出た 月が出た ヨイヨイ 三池炭坑の上に出た(以下略)
6番までの歌詞掲載。
◆参考資料2『日本民謡全集 5』 p19
「炭坑節」で掲載あり。
(歌いだし) 月が出た出た月が出た アヨイヨイ 三井(みつい)炭坑の上に出た(以下略)
6番までの歌詞掲載。
◆参考資料3『日本民謡事典 3』 p617-619
「伊田の炭坑節」で掲載あり。
(歌いだし) 月が出た出た 月が出たヨイ ヨイィ 伊田(いた)炭坑の 上に出た(以下略)
13番までの歌詞掲載。
◆参考資料4『炭坑節物語』p214-215
「田川郡伊田竪坑 三弦撰炭節」「北九州炭坑節」で掲載あり。
(歌いだし) 月が出た出た月が出た 伊田の竪坑の上に出た(以下略)
2番までの歌詞掲載。
それぞれ歌詞等に相違あり。
歌順も相違あり。
〇発祥について
◆参考資料3『日本民謡事典 3』 p618-619
「唄の履歴
この唄の源流は、演歌師の添田??坊(そえだあぜんぼう)が、心中話などの歌本を売り歩く読売りの渋井某(なにがし)の女房に頼まれて一九〇四年に作った『ラッパ節』である。(中略)一九六二年になって伊田側代表の坂田田川市長と三池側代表の細谷大牟田市長が九州朝日放送のスタジオで会談し、伊田を「本家」、三池を「分家」とすることで手打ち式が行われた。」の記述あり。
◆参考資料4『炭坑節物語』p168
「(前略)昭和三十七年五月に至ってKBCテレビが「炭坑節―田川と大牟田の本家争い」という番組を放送、その中で大牟田市長が田川が本家であることを正式に認める発言をして、やっと一件落着となった。(以下略)」の記述あり。
◆参考文献5「歴史研究」 昭和51年3月号182号 『炭坑節発祥の地』 斎藤倉男 p4-6
「炭坑節の発祥の地は「三池炭坑」とするテレビのクイズ番組によって、事実をゆがめられ全国に流布されている。現在の歌詞歌譜になって僅かに五〇年余りである。発祥の地は同じ三井礦山でも、筑豊地区の田川市、当時の福岡県田川郡後藤寺町である。(中略)炭坑節の原譜は明確ではないが、今日の炭坑節となったのは伊田町(現田川市東区)伊田小学校教員小野芳香(よしか)氏や後藤寺町奈良尋常高等小学校教員林督(ただし)氏の努力によるもので、その完成は大正一三年である(以下略)」の記述あり。
◆参考文献6「郷土田川」 2006年3月 創立50周年記念特集号 p112 『炭坑節の発祥と伝播』 森本弘行
「明治四三(一九一〇)年、伊田尋常高等小学校(現・田川市立鎮西小学校)に勤務していた小野芳香が、田川地方の民謡・童謡の調査収集に取り組むなかで伊田場打選炭唄を採集し、一部改曲したものを補習科の生徒に試唱させています。また、大正一四(一九二五)年には研究授業の参考資料として編纂した「福岡県田川郡民謡・童謡の研究」のなかに「炭坑節(伊田町三井炭坑唄)」として記録しています。(以下略)」の記述あり。
- 回答プロセス
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- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 8版)
- 参考資料
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- 1 日本民謡大全集 石高 琴風/編著 共栄書房 1984.2 767/5R/9 p340
- 2 日本民謡全集 5 雄山閣 1975 388/91/22-5 p19
- 3 日本民謡事典 3 竹内 勉/編著 朝倉書店 2018.5 388/91R/61-3 p617-619
- 4 炭坑節物語 深町 純亮/著 海鳥社 1997.11 388/919/S30 p168、p214-215
- 5 歴史研究 昭和51年3月号 182号 歴研 M/C/118 p4-6
- 6 郷土田川 2006年3月 創立50周年記念特集号 田川郷土研究会 M/KC/103 p112-113
- キーワード
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- 炭坑節
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000279905