レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年05月01日
- 登録日時
- 2018/08/28 11:27
- 更新日時
- 2018/08/28 11:27
- 管理番号
- 市川20180501-02
- 質問
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解決
南房総市の「白浜音頭」の歌詞について調べているが、何か資料はないか。
- 回答
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『房総のうた』(朝日新聞千葉支局/著 未来社 1983)p.129-132によると、『白浜音頭』はラジオの民謡番組のプロデューサーであった並岡竜司氏が当時の町長や観光協会長らと「白浜の持ち味を生かした独自な歌を作ろう」との発案から作られた新民謡である。
同書には「白浜音頭は日本フォークダンス連盟の日本を代表する十五曲にも選ばれ、(中略)同町出身の船員らは「異国の港で白浜音頭を聞いた」と誇らしげに家族や知人に語る。」との記載があるように、この民謡が世の中に認められていく様子を簡潔に知ることができる。
また、千葉県立図書館の「菜の花ライブラリー」で検索したところ、雑誌『みんよう文化』の連載記事「証言でつづる巨匠の足跡」の1991年3月号p.28-31、4月号p.36-39に「房州白浜音頭誕生 並岡龍司」の記載があることが判明した。3月号には並岡龍司氏の息子、白浜音頭を歌った民謡歌手、白浜音頭に関わった白浜町役場観光課長(取材時は白浜町助役)の証言が、4月号には友人の証言が掲載されている。
この記事には「詞は十五番くらい作ったんです。」「日本フォークダンス連盟の総裁の高松宮さまが“フォークダンスは外国の曲ばかりだけれど、大和民族で素晴らしいものはないのか”というお言葉があって、コロムビアで十三曲入りのフォークダンス向きの日本民謡LPができたんです。その中に入れてもらったんです(後略)」などの記載があり、『房総のうた』の内容の裏付けがとれる。
また、並岡龍司氏自筆の楽譜の写真も掲載されている。
『日本民謡事典 2 関東・甲信越・北陸・東海』(竹内勉/編著 朝倉書店 2018)p.321-322にも「白浜音頭」の記載があった。これには、白浜音頭の本唄が6首(番)まで掲載されていた。また、本唄を何首か唄って歌い収める時に唄う「止め」の歌詞も掲載されている。
さらに『日本全国発祥の地事典』(日外アソシエーツ 2012)p.117には「民謡白浜音頭発祥の地」として項目があげられており、白浜音頭全国大会十周年を記念して、南房総市白浜町白浜に碑が建立されていることがわかる。また、これに刻まれた碑文も掲載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 伝説.民話[昔話] (388 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000241326