【日本語資料】
最初にご覧になっていた記事が掲載されている、『外国の立法』で、他にもドイツの教育に関する記事がないか調査いたしましたが、「ドイツの大学入学法制」の特集が組まれたのは2008年の238号のみです。
各州の州法や省令・詳細なカリキュラムを定めた規則等の日本語訳を見つけることはできませんでした。本学所蔵資料やオープンアクセスの雑誌記事から断片的に読み取るしかない状態です。
ご紹介できる研究者
・木戸裕
最初にご覧になっていた記事の著者。ドイツの教育、特に高等教育について多数論文を執筆しています。
・卜部匡司
ドイツの中等教育(ギムナジウムは後期中等教育になる)に関する研究者。
CiNii Articlesを「タイトル:ドイツ・著者名:(木戸か卜部の名前)」の条件で検索すると、文献の一覧が表示されます。これで本学所蔵の有無・学外相互利用の必要・不要を判断し、ご利用ください。
その他の著者でご紹介できる文献
①栗原麗羅. ドイツにおけるギムナジウム進学機会の公平に向けた取り組み: 2000 年以降の進路勧告制度改革に着目して. 上智大学教育学論集, 2017, 51: 79-93.
http://digital-archives.sophia.ac.jp/repository/view/repository/20170612006 【最終アクセス2018/7/17】
②『ドイツの学校と大学』
クリストフ・フュール著 ; 天野正治〔ほか〕訳. -- 玉川大学出版部, 1996
情報は古いが、附録にいくつかの州ごとのカリキュラム等をまとめた表がある。
③『ドイツの教育のすべて』
マックス・プランク教育研究所研究者グループ著 ; 天野正治, 木戸裕, 長島啓記監訳. -- 東信堂, 2006
こちらも原著が©1994のため内容は古いが、ドイツの教育に関しての概要は掴める。
④『ドイツの学校と教育法制』
ヘルマン・アベナリウス著 ; 結城忠監訳. -- 教育開発研究所, 2004
ドイツの学校法に関する入門書。基本は全国的な内容だが、各州の状況にも個々の項目の中で言及している。
以上の資料がご紹介できます。これらの日本語資料で挙げられている参考文献等も参考にして必要な情報を集めてください。
【ドイツ語で調査する】
・最も確実なのは、各州がウェブ上で公開している州法をドイツ語で閲覧することです。
ドイツには16の州がありますのでたとえば、
「州名 AND Landesrecht(州法) AND Schulgesetz(学校法)」
でインターネット検索します。そうすると、Baden-Württemberg州の事例のように、各州の公式サイトで学校法の条文を閲覧することができます。
http://www.landesrecht-bw.de/jportal/?quelle=jlink&docid=jlr-SchulGBW1983pG5&psml=bsbawueprod.psml&max=true 【最終アクセス2018/7/17】
また、各州には国際標準化機構(ISO)で定められた固有のコードがあります。
https://www.iso.org/obp/ui/#iso:code:3166:DE 【最終アクセス2018/7/17】
ウェブサイトやデータベースでは州名を省略して表示する場合も多いため、調査をする際はこれを把握していると便利です。