レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2020/12/02 10:06
- 更新日時
- 2021/09/14 18:32
- 管理番号
- 愛知県図-03434
- 質問
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『子爵田中不二麿伝 尾藩勤王史』の作者である西尾豊作(にしおとよさく)について詳細を知りたい。
- 回答
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資料により判明した略歴は下記の通りです。
(1)西尾豊作は、尾張藩士の福井富有(幼名五郎吉)の実子。父の富有は幸流小鼓家元七代目だったが、廃藩のため職を免じられ、明治26(1893)年没。
【資料1】『氷室長翁全集』「附録榊のしづえ解説」、「この書の序は、予が実父、福井富有」「子孫は医となり、尚芸術に精進して居る」
【資料2】『名古屋市史 風俗編』p170 、「幸流小鼓の家元(中略)七代目五郎吉富有家芸を襲ぎしが、廃藩に遭ひて職を免ぜられ、明治二十六年卒す」
【資料3】『名古屋市史 人物編1』p440に、「幸流小鼓の家元(中略)富有、七世を相続す。明治二十六年十月六日卒す。」
(2)大正6(1917)年は、越後(新潟県)の直江津農商学校にいた。
【資料4】『東条琴台』「緒言」p1 「越後、直江津農商学校に於て/大正六年八月西尾豊作識」
(3)大正10(1921)年に公職を辞して上京、京華商業学校に就職すると同時に、実践女学校の講師として下田歌子氏に私淑した。
【資料5】『下田歌子伝』序p5 「大正六年八月十三日(中略)始めて下田歌子女史に面謁した。(中略)同十年四月、公職を辞して上京、京華商業学校に就職すると同時に、実践女学校の講師として、七ヶ年間女史に私淑した」
(4)昭和9(1934)年の住所は名古屋である。
【資料6】『子爵田中不二麿伝 尾藩勤王史』奥付 「名古屋市東区千種町吹上五十六番地 西尾豊作」
当館所蔵の人名事典等には西尾豊作氏についての記載がなく、確認した資料の中に生没年の記載は見つかりませんでした。
- 回答プロセス
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1.参考図書を調べる
時代別や地域別、分野別の各種人名事典、名古屋市史の索引等を調査したが記載がない。
2.インターネットを調べる
ウィキペディアに「西尾豊作」の項目があるが、典拠の記載がない。書きかけの項目のようである。
”西尾 豊作(にしお とよさく、1873年(明治6年)9月 - 没年不詳)は、日本の教育者。歌人としても多くの著作を遺している。晩年に東亜学園高校を創立した。愛知県名古屋市に生まれる。尾張藩のお抱え能楽師七代目小鼓方福井富有の子として生まれる。のちに西尾家に養子にだされる。”
(以下略)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B0%BE%E8%B1%8A%E4%BD%9C(2021.8.28確認)
3.「西尾豊作」で蔵書検索及び国立国会図書館デジタルコレクションを検索し、西尾豊作や関係者についての記載を確認
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281)
- 教育史.事情 (372)
- 参考資料
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【資料1】欅園西尾豊作 編著 , 氷室, 長翁, 1784-1863 , 西尾, 豊作. 氷室長翁全集. 咬菜塾, 1932.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000772041-00 -
【資料2】名古屋市. 名古屋市史 [第9巻] (風俗編). 愛知県郷土資料刊行会, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001474584-00 -
【資料3】名古屋市. 名古屋市史 [第6巻] (人物編 第1). 愛知県郷土資料刊行会, 1980.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001474582-00 - 【資料4】東条琴台 国立国会図書館デジタルコレクション(URL: https://dl.ndl.go.jp/ )図書館送信、2021年6月27日最終確認
- 【資料5】下田歌子伝 国立国会図書館デジタルコレクション(URL: https://dl.ndl.go.jp/ )図書館送信、2021年6月27日最終確認
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【資料6】西尾 豊/作者 , 西尾 豊. 子爵田中不二麿伝. 咬采塾, 1934.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I087866229-00
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【資料1】欅園西尾豊作 編著 , 氷室, 長翁, 1784-1863 , 西尾, 豊作. 氷室長翁全集. 咬菜塾, 1932.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000290208