レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年10月24日
- 登録日時
- 2017/06/06 11:49
- 更新日時
- 2020/09/03 12:53
- 管理番号
- 0131024002
- 質問
-
解決
“和田の三石”について資料はあるか。
- 回答
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和田の三石とは、高崎に言い伝えられている三つの名石のことで、それぞれ上和田の“円石(まるいし)”、下和田の“方石(かくいし)”、和田の“立石(たていし)”といい、「上州路 391号」の“特集 群馬の石と岩の伝説”で詳しく紹介されています。
高崎市の古文献である「高崎志」や「更正高崎旧事記」の中でも、この三石のことについて触れられており、和田氏や井伊氏も築城の際には、この名石を使おうとしなかったと書かれています。
“円石”は、もともと上和田の畑にあり、享保年間の末に善念寺の住職が地主に請うて、石工に命じてこれを切らせて門前の橋にした。しかし、名石を橋にして人に踏ませたということで異変があったらしく、その後他に移したが、めぐりめぐって成田町の成田山光徳寺におさまったそうです。
“立石”は赤坂にあり、井伊直政が城を修築した際に、ただ場所を移そうと人夫十余人にかつがせたがまったく動かず、それから百年、元禄の頃までそこにありました。
しかしその後、また石を動かすことになり、土地の人たちが集まって、どうしても石を動かしたいと石にお願いし、神と崇めてお祀りいたします、と誓ったところ、軽々と動くようになりました。そこで赤坂の観音堂に安置して大事に守ってきたそうです。
現在、この“立石”は高崎神社境内にあります。
“方石”は、若松町の佐藤病院の敷地内にあり、“化け石”とも呼ばれていました。この石が怪物に見え、源頼朝の馬が驚いて蹴ったという伝説があります。
以下、当館所蔵の参考資料になります。
高崎の名所と伝説
成田山 p.22-24
“円石”について触れられている。
写真あり。
和田の立石 p.97-98
“大師石”、“おこり石”などの名称があると記述あり。
写真あり。
上和田の円石 p.99-100
石工に石を切らせたときに二面とし、一面が成田山の境内に、他の一面は善念寺庫裡の池のほとりにある。
と記述あり。
下和田の方石 p.100-101
写真あり。
上野の伝説
岩・石に関する伝説
立石 p.38
方(ほう)石 p.39
上州の史話と伝説 その2 p.23-25
法師の化石
立石を中心に、三石について書かれている。
上州路 33(12) 通巻391号
特集 群馬の石と岩の伝説
高崎・安中の石 佐野進著
和田の三石
和田の立石 p.4-5
上和田の円石 p.5-6
「更正高崎旧事記」の作者土屋老平が、石工に命じて石を二面にわけた。
一面は成田山の境内に老平の父、世平の碑として
もう一面は善念寺の本堂前の築山の石としてある。
と記述あり。
下和田の方石 p.6
※三石の写真あり。
群馬県史料集 第1巻 p.176-177
高崎志「和田ノ三石」
新編高崎市史 資料編14
高崎神社
和田三石の「立石」 p.25-26
写真あり。
法道山弘真院善念寺
和田三石のうちの円石(まるいし) p.265-266
新生 創刊号 p.3
和田の三石 田島武夫著
ぐんまの城三〇選 p.109
和田城
指標の石
写真あり。
高崎市史 第3巻
高崎志
観音堂 p.253-254
“大師石”(立石、瘧石)について記述あり。
和田ノ三石 p.283
更正高崎旧事記 p.367-368
和田三石・上和田円石
同和田立石
同下和田方石
新編高崎市史 民俗編 p.549-551
石の伝説
商工たかさき 227号 p.11
世平子日歌碑 田島武夫解説(高崎文学碑めぐり 25)
円石を使って作成された、成田山にある武井世平の歌碑について解説している。
高崎風土記 p.28-29
伝説16篇 田島武夫著
和田の立石
上和田の円石
下和田の方石
扇光 第15号 p.20-21
高崎の古きことども(2) 津田幹太郎著
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 参考資料
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田島武夫 著 , 高崎市秘書課 企画編集 , 田島, 武夫, 1899-1987 , 高崎市. 高崎の名所と伝説. 高崎中央ライオンズクラブ, 1973.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025517498-00 (当館資料番号 110356128) -
都丸十九一/編著 , 都丸十九一. 上野の伝説. 第一法規出版, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I026340364-00 (当館資料番号 110356268) -
上毛新聞社. 上州の史話と伝説. 上毛新聞社, 1974.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001259152-00 (当館資料番号 117018440) -
特集 群馬の石と岩の伝説. 上州路 391号
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000030478-00 (当館資料番号 530057728) -
群馬県文化事業振興会 編 , 群馬県文化事業振興会. 群馬県史料集 第1巻 (風土記篇 第1). 群馬県文化事業振興会, 1965.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000869075-00 (当館資料番号 110320645) -
高崎市市史編さん委員会 編 , 高崎市. 新編高崎市史 資料編 14 (社寺). 高崎市, 2003.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007511821-00 (当館資料番号 117143537) - 田島武夫. 和田の三石. 新生 創刊号 p. 3 (当館資料番号 150976645)
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飯森康広 編 , 飯森康広, 清水豊, 秋本太郎 著 , 飯森, 康広, 1962- , 清水, 豊, 1963- , 秋本, 太郎, 1975-. ぐんまの城三〇選 : 戦国への誘い. 上毛新聞社事業局出版部, 2016.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I027653466-00 , ISBN 9784863521650 (当館資料番号 117268144) -
高崎市 , 高崎市史編さん委員会 編. 高崎市史 第3巻. 高崎市, 1968.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002631542-00 (当館資料番号 111023198) -
高崎市市史編さん委員会 編 , 高崎市. 新編高崎市史 民俗編. 高崎市, 2004.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007511791-00 (当館資料番号 117143602) - 田島武夫. 世平子日歌碑. (高崎文学碑めぐり 25) 商工たかさき 227号 p. 11 (当館資料番号 157018615)
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朝雲久児臣 編 , 朝雲, 久児臣. 高崎風土記. 高崎風土記出版委員会, 1980.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002155840-00 (当館資料番号 110328481) - 津田幹太郎著. 高崎の古きことども(2). 扇光 第15号 p. 20-21 (当館資料番号 157034414)
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田島武夫 著 , 高崎市秘書課 企画編集 , 田島, 武夫, 1899-1987 , 高崎市. 高崎の名所と伝説. 高崎中央ライオンズクラブ, 1973.
- キーワード
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- 和田の三石
- 和田三石
- 円石
- 立石
- 方石
- 石
- 伝説-高崎市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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2017.6.22:「商工たかさき 227号」を追加。
2017.7.28:「高崎風土記」を追加。
2020.9.3:「扇光 第15号」を追加。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000216947