レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/8/4
- 登録日時
- 2022/02/28 14:58
- 更新日時
- 2022/03/10 11:01
- 管理番号
- 福参-1188
- 質問
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解決
旧約聖書の冒頭の「モーセ五書」には物語のおおもとの文章となる原典が、およそ4種類あると聞いた。具体的にどんなものか。
- 回答
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「モーセ五書」について下記の資料に掲載を確認。
◆参考資料1『岩波キリスト教辞典』p.1114-1115
「モーセ五書 [へ]tôrāh[英]Pentateuch ヘブライ原語の「トーラー」は「律法」の意。旧約聖書の最初の五書。創世記から申命記までをモーセの著書とする古い伝統に基づく呼称。単に「五書」とも呼ぶ。五書はイスラエルの民の起源を伝える物語部分と彼らが守るべき律法部分からなる。(中略)五書の成立が複雑な経緯を経ていることは、内部的な矛盾や重複が多く含まれ、文体が一様でないことに示される。19世紀以来ひろく受容されてきた文書資料仮説によれば、まず神名にヤハウェを用いるヤハウィスト資料(J資料、ダビデ・ソロモン時代)とエローヒームを用いるエロヒスト資料(E資料、北王国)が合成され(イェホウィスト資料、北王国滅亡後)、捕囚時代、祭司的関心の強い司祭資料(P資料)がこれを枠づけ(四書)、申命記資料(D資料)が加わって五書が成立したとされる。このような資料仮設も、近年、資料区分の可否や年代づけの妥当性をめぐって少なからぬ批判にさらされており、五書研究は今日なお旧約聖書学の主要課題の一つである。」の記述あり。
◆参考資料2『旧約聖書を推理する』p.20-22
「十九世紀の初めごろまでには、この”二資料仮設”は拡張されていた。五書の主要な資料文書は、二種類どころでないことを示す証拠が、学者によって掘り出された。――何と四種類もあった。(以下略)」の記述あり。
「モーセ五書」が四種類であることについて仮説の掲載あり。
- 回答プロセス
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〇自館OPAC「旧約聖書」でキーワード検索。
分類番号「190キリスト教 193聖書」と分かる
〇参考資料の分類番号190の書架をブラウジング。
参考資料1『岩波キリスト教辞典』が見つかる
〇一般図書書庫の分類番号193の書架をブラウジング。
参考資料2『旧約聖書を推理する』が見つかる
- 事前調査事項
- NDC
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- 聖書 (193 10版)
- 参考資料
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- 1.岩波キリスト教辞典 大貫 隆/編集,名取 四郎/編集,宮本 久雄/編集,百瀬 文晃/編集 東京 岩波書店 2002.6 190/3R/19 , ISBN 4-00-080202-X (p.1114-1115)
- 2.旧約聖書を推理する 本当は誰が書いたか R.E.フリードマン/著,松本 英昭/訳 大津 海青社 1989.9 , ISBN 4-906165-28-1 (p.20-22)
- キーワード
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- 旧約聖書
- モーセ五書
- モーセ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000312719