レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/04/08
- 登録日時
- 2022/10/15 00:30
- 更新日時
- 2022/10/15 09:11
- 管理番号
- 所沢新所-2022-007
- 質問
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解決
聖書に出てくるパウロという人物について知りたい。旧約と新約どちらに出てくるかも知りたい。
- 回答
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パウロは新約聖書に出てくるキリストの使徒です。
パウロについては、以下の資料に記載があります。
〇『使徒パウロ』 佐竹明/著 日本放送出版協会 1981年
〇『聖書の50人』 ジャン・ピエール・イスブ/著 日経ナショナルジオグラフィック社 2020年
〇『聖書人名録』 草野巧/著 新紀元社 1998年
〇『聖書』 関田寛雄/監修 ナツメ社 2001年
〇『図説キリスト教聖人文化事典』 マルコム・デイ/著 原書房 2006年
〇『オックスフォードキリスト教辞典』 E.A.リヴィングストン/編 教文館 2017年
〇『世界大百科事典 22』 平凡社 2007年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『使徒パウロ』 佐竹明/著 日本放送出版協会 1981年
p.17~28 「パウロの史的背景」の項目にエルサレム協会の発足、協会に対する迫害、アンテオケ協会の発足について記載あり。
p.30~39 「パウロを知る手掛かり」の項目にパウロの手紙、使徒行伝について記載あり。
p.42~49 「生涯をたどる」の項目に絶対年代の決定、パウロの略年表、相対年代の決定について記載あり。
p.52~65 「回心以前」の項目に生い立ち、キリスト教の迫害について記載あり。
p.68~85 「回心」の項目に外的事実、パウロ自身の理解-報告の仕方の特徴、律法による生との訣別、キリストとの出会い、イスラエル宗教との連続性、ヘレニズムユダヤ人キリスト教との関係、使徒行伝の報告について記載あり。
p.88~98 「召命・アラビア伝道」の項目に回心と召命の重なり合い、アラビア伝道、異邦人伝道、パウロは召命直後の伝道で何を伝えたかについて記載あり。
p.100~113 「第一回エルサレム上京」の項目に「三年」後の上京、Ⅰコリント十五・三以下の信仰告白定型、パウロの名前の付加の意味、合意成立は第一回上京時、使徒行伝の報告について記載あり。
p.116~119 「アンテオケ教会での活動」について記載あり。
p.122~138 「エルサレム会議」の項目に会議の動機、アンテオケ教会の状況、エルサレム教会の状況、パウロの意図、会議の結果、使徒行伝の報告について記載あり。
p.140~146 「第一伝道旅行」について記載あり。
p.148~164 「アンテオケの衝突」の項目に衝突の経過、ペテロたちの態度、パウロはペテロを非難、衝突の影響について記載あり。
p.166~193 「第二伝道旅行」の項目に独立の伝道活動への出発、小アジアでの活動、マケドニアへ、エルサレム上京、第二伝道旅行の特徴、エルサレム上京の意図、パウロは第二伝道旅行で何を伝えたかについて記載あり。
p.196~222 「第三伝道旅行」の項目にアンテオケからエペソへ、エペソ滞在、エペソでの入獄、コリント教会との関係悪化、コリント再訪、第三伝道旅行の特徴、献金運動の実際、献金の目的、エルサレム会議の取り決めとの関係について記載あり。
p.224~228 「エルサレム上京・最後」の項目にエルサレム上京、ローマへ、最後について記載あり。
p.230~235 「結語 エルサレムとローマとの間に立つ使徒」について記載あり。
〇『聖書の50人』 ジャン・ピエール・イスブ/著 日経ナショナルジオグラフィック社 2020年
p.106~109 「パウロ」の項目に「パウロの生涯を伝える主要な情報源に、使徒言行録とパウロ書簡がある。パウロとその弟子によって書かれたパウロ書簡は、現存するキリスト教文書として最古のものだ。そのうちもっとも初期に書かれたのはテサロニケ人への手紙だとされるが、パウロは活動末期の紀元57年から58年にも「ローマの信徒への手紙」や(真筆だとすれば)「コロサイの信徒への手紙」を執筆している。」「パウロは紀元10年頃、小アジア(現在のトルコ)のキリキア州にある町、タルソスで生まれた。出生名をシャウールまたはサウルという。ベニヤミン族の出身で、ファリサイ派の信者として教育を受けた(フィリピの信徒への手紙3:5)。当時は「教会の迫害者」として「熱心に」働いていたと自認しており、ステファノへの投石にも加担していたと推測される。あるときサウルは大司祭に許可を得て、弾圧の手をユダヤからシリアのダマスコまで広げようとした。大量のユダヤ人キリスト教徒がダマスコに避難していると聞いたためだ。しかし、旅の途中で、サウルは突然天からの光に照らされた。途端に彼は落馬し、「サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞く(使徒言行録9:4)。これを機に洗礼を受けたサウルは、すぐにシナゴーグで布教を始め、「この人こそ神の子である」とイエスを讃えるようになった。使徒の共同体は、そんなサウルに当然疑いの目を向ける。信者の大半は、彼のことを、キリスト教への潜入を試みるスパイだと考えていたようだ。サウルはやがて故郷のタルソスに戻ったが、直後にシリアのアンティオキアに派遣され、教会の応援に従事する。そしてこのアンティオキアを拠点に、地中海盆地を3度旅行し、ローマ帝国に福音の言葉を持ち込んだ。サウルが自身の名をラテン語のパウロ(パウルス)に改めたのは、最初の旅行に出かけた頃である。パウロの布教活動は驚くべき成功を収めた。対照的に、彼を否定するユダヤ教徒の間では信者離れが進み、非ユダヤ人の多くがキリスト教の霊性に惹かれていった。と言っても、こうした非ユダヤ人たちに、ユダヤの慣習を受け入れる気はまったくない様子だった。そこで、ペトロをはじめとする使徒が常々訴えてきた問題が持ち上がる。キリスト教への改宗者は、皆、ユダヤ人になる必要があるのだろうか?パウロはこれに反対だった。キリストの名のもとで洗礼を受けることは、ユダヤの儀式である割礼に相当すると考えていたからだ。パウロはそう説くことで、初期キリスト教の活動を、そのユダヤ的起源から切り離した。これによりローマ帝国の非ユダヤ人が、ユダヤ教よりキリスト教を選びやすくなるとの見込みもあったのだろう。ともかく最終的には、すべてがパウロの目論み通りになった。紀元54年以降に、パウロはエルサレムを再訪し、冤罪で逮捕された。彼はローマ市民であったため、ローマに移送されて裁きを受ける。当地では「自費で借りた家に丸二年間住んだ」(使徒言行録28:30)と記されているが、晩年の消息ははっきりとはわかっていない。」との記載あり。
〇『聖書人名録』 草野巧/著 新紀元社 1998年
p.254 「パウロ」の項目に「ローマにまでキリスト教をもたらした偉大な使徒。サウルとも呼ばれる。背は低かったが、体は丈夫で魅力的だった。当初は厳格なファリサイ派に属し、キリスト教を敵視した。執事ステファノの殺害にも賛成だった。パウロはその後もキリスト教徒を迫害するつもりでダマスコへ向かった。ところが、この旅の途上で天からの光が彼のまわりを照らし、パウロが地に倒れると声が聞こえた。「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか。わたしは、あなたが迫害しているイエスである。起きて町に入れ。そうすれば、あなたのなすべきことが知らされる。」この事件があってからパウロは目が見えなくなり、連れの者に手を引かれてダマスコに入った。3日後、キリスト教徒アナニアがイエスの言葉を聞いてパウロを訪れ、パウロの上に手を置くと彼は目が見えるようになった。これをきっかけにパウロは回心してキリスト教徒となり、小アジアやギリシアへの3回に渡る伝道旅行のあと、ついにローマにまで旅し、キリスト教を世界的なものとしたのである。」との記載あり。
〇『聖書』 関田寛雄/監修 ナツメ社 2001年
p.14 「新約聖書は大きく分けて、イエスの生涯とその言葉を伝える福音書、イエスの死後使徒たちの働きを描いた使徒言行録、パウロやペトロ、ヨハネら使徒たちの書簡、そして予言の書であるヨハネの黙示録とで構成されている。」との記載あり。
p.192~199 「第8章 弟子たちの時代」にキリスト教への回心や生涯、旅と布教活動、殉教とパウロについて記載あり。
〇『図説キリスト教聖人文化事典』 マルコム・デイ/著 原書房 2006年
p.66 「パウロ」の項目にパウロ-「ナザレ派」の迫害者、宣教旅行、ローマでの監禁について記載あり。
〇『オックスフォードキリスト教辞典』 E.A.リヴィングストン/編 教文館 2017年
p.614~615 「パウロ」の項目に異邦人の使徒、史料、宣教活動、神学、影響について記載あり。
〇『世界大百科事典 22』 平凡社 2007年
p.386~387 「パウロ」の項目に資料、生涯、思想、影響、図像について記載あり。
2.記載のない資料
×『写真でみる聖書の世界』 ジョナサン・N.タブ/著 あすなろ書房 2006年
- 事前調査事項
- NDC
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- キリスト教 (190 9版)
- キリスト教史.迫害史 (192 9版)
- 聖書 (193 9版)
- 参考資料
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- 使徒パウロ 佐竹明/著 日本放送出版協会 1981.12 192.8 4-14-001404-0
- 聖書の50人 ジャン・ピエール・イスブ/著 日経ナショナルジオグラフィック社 2020.1 193 978-4-86313-468-3
- 聖書人名録 草野巧/著 新紀元社 1998.6 193 4-88317-313-5
- 聖書 関田寛雄/監修 ナツメ社 2001.7 193 4-8163-2963-3
- 図説キリスト教聖人文化事典 マルコム・デイ/著 原書房 2006.11 198.22 4-562-04031-9
- オックスフォードキリスト教辞典 E.A.リヴィングストン/編 教文館 2017.1 190.33 978-4-7642-4041-4
- 世界大百科事典 22 平凡社 2007.9 031
- キーワード
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- パウロ
- 聖書
- 聖人
- 新約聖書
- キリスト教
- サウロ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000322613