レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年06月21日
- 登録日時
- 2021/01/20 11:37
- 更新日時
- 2021/01/20 11:39
- 管理番号
- 0000001897
- 質問
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解決
(1)織田の剱神社の江戸時代の神官に上坂氏がいたのかどうかが知りたい。
(2)寛保元年(1741)ころに剱神社が荒廃したという事実を裏付ける伝承などがあるか。
(3)その再興のための勧化を神官上坂氏が行ったという事実を裏付ける資料が福井県側にあるか。
このことは、下記論文に掲載されている。剱神社が「飯尾(湯尾ではない)疱瘡守」を表に打ち出した勧化を行ったという一連の文書があるとされている。それを裏付けるような資料はあるか?
【事前調査事項】
「民具マンスリー」1992年25巻8号の10頁の時枝努先生の論文「疫神の詫び証文」をめぐる二・三の問題」
- 回答
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(1)上坂家は、劔神社の社家(神職)の筆頭でした。詳しくは下記ウェブサイトをご覧ください。また、下記所蔵資料においても神主としての上坂姓の記載が多数あります。
デジタルアーカイブ福井「上坂一夫家文書」
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/archive/da/detail?data_id=010-290423-0
『福井県史 通史編3 近世一』
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/fukui/07/kenshi/T3/T3-5-01-01-04-12.htm
『越前国織田荘剱大明神誌』(杉本寿編 安田書店 1988年)
・・・p34、p130、p133に神主としての上坂姓の記載あり。p134-136に「剱大明神神主次第覚」の記載あり。出典名無し。
『織田町史 史料編 上巻』(織田町史編纂委員会編 織田町 1994年)
・・・「上坂津右衛門家文書」内、p581-582に「剱大明神神主次第覚」収録あり。p414「劔大明神社人廿五人留」のほか、神主としての上坂姓の記載多数あり。
なお、『織田町史 史料編 上巻』は、国立国会図書館デジタルコレクション(図書館送信参加館資料)で閲覧可能です。利用希望の際は、最寄りの図書館送信参加館でお申し出ください。
『越前国二の宮劔神社の歴史』(水島通夫編 劔神社 2010年)
・・・p18「社家」に神主としての上坂姓の記載あり。
(2)寛保元年(1741年)頃に剱神社が荒廃したことがわかる資料は、確認できませんでした。
ただし、『織田町史』(織田町史編集委員会 1971年)p99「江戸中期以後越前の国の災害調」一覧表に「1741(寛保元) 水害」の記載あり。
『織田町史』は、国立国会図書館デジタルコレクション(図書館送信参加館資料)で閲覧可能です。利用希望の際は、最寄りの図書館送信参加館でお申し出ください。
そのほか、(1)で紹介済の『越前国二の宮劔神社の歴史』p158-159「社殿造営に関する記録」に、「享保2年(1717) 社殿大破する」の記載あり。
(3)当館所蔵資料では、裏付け資料の確認はできませんでした。
ただし、文書の翻刻が収録された『越前国織田荘剱大明神誌』『織田町史 史料編』と『福井県史 資料編 5 中・近世三』(福井県 1985年)は、主に目次の文書年代を確認したのみです。収録文書の全文を確認したわけではないため、見落としの可能性はあります。3資料とも、最寄りの図書館を通じての個人貸出が可能です。利用希望の際は、最寄りの図書館にお申し出ください。
(4)上記以外の主な調査資料
『福井県神社誌』(福井県神社庁 1994年)
『丹生郡古文書目録』(京都大学文学部国史研究室 1962年)
『越知神社・劔神社・瀧谷寺文書目録』(福井県教育委員会 2012年)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 神社.神職 (175 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292697