レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/01/06
- 登録日時
- 2022/03/31 00:30
- 更新日時
- 2022/03/31 14:27
- 管理番号
- 滋2021-0027
- 質問
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解決
『小林秀雄全作品』27巻(新潮社、2004)には、淵岡山(ふち こうざん)の「岡山先生示教録」を引用した以下の文章が載っている。その原文を読みたい。
○引用1:「学問は天下第一等、人間第一義、別路のわしるべきなく、別事のなすべきなしと、主意を合点して、受用すべし」
○引用2:「剣戟を取て向とても、それ良知の外に、何を持って待せんや」
※淵岡山は中江藤樹の弟子
※該当ページ:『小林秀雄全作品27』(新潮社、2004)p.90
- 回答
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○引用1について
『淵岡山』のp.86「9 学問は天下第一等、人間第一義」に引用の書き下し文があります。さらに、現代語訳、余説、語釈も載っています。
また、『中江藤樹心学派全集』 上巻には、「岡山先生示教録」巻之一から巻之七までが翻刻されています。
この資料の「岡山先生示教録」巻之一 p33・9行目に「且又学問は、天下第一等、人間第一義、別事の無可為、別路の無可走理迄を心得、相励むといへとも、真実の理味心得せさる時は、何そにさへられ、此志たるめは実志立不申事必然也」とあります。
『小林秀雄全作品27』では巻之二からの引用とありますが、「岡山先生示教録」巻之二 p68の9行目に「是上改過移善時ハ聖賢君子ノ与シ玉フ事必然ナレハ、是学問ハ人間第一義ニアラスヤ」
「岡山先生示教録」巻之二 p71・12行目に「是天下第一等人間[事]第一義、至徳要道タル所以ナリ」とありますが、それに続く「別路のわしるべきなく~」の表記を見出すことができませんでした。
○引用2について
『中江藤樹心学派全集』 上巻のp.174・9行目に引用文があります。本書の「岡山先生示教録」巻之五の章に収録しています。
なお、『淵岡山』には、引用文2の書き下し文はありませんでした。しかし、その現代語訳「剣戟を取って向かってきても良知の他に何を以て待つことがあろうか」がp.248に書かれています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本思想 (121 8版)
- 参考資料
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- 1 淵岡山 古川治∥著 明徳出版社 2000年 2-1210-フ p.86
- 2 中江藤樹心学派全集 上巻 小山國三∥編 吉田公平∥編 研文出版 2007年 S-1212-1 p33、p68、p71、p174
- キーワード
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- 淵岡山
- 岡山先生示教録
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000314360