レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/04/01
- 登録日時
- 2022/08/03 00:30
- 更新日時
- 2023/05/19 17:14
- 管理番号
- 牛久-1772
- 質問
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解決
西田幾多郎の最後の著作論文を読みたい。タイトルには「場」が入っており、「場の論理学」だったかもしれない。
- 回答
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西田幾多郎の最後の論文は「場所的論理と宗教的世界観」と判明。収録されている次の資料を紹介。
・「西田幾多郎全集 第11巻」(西田幾多郎・著/岩波書店/1979.8)…p371-464
- 回答プロセス
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1. フリーワード「西田幾多郎」&「場」で自館資料検索。4点ヒット。書誌内容より、次の1点を確認。
(1)『西田幾多郎全集 第11巻』(西田幾多郎/岩波書店/1979.8)
…p371-464に「場所的論理と宗教的世界観」が収録されている。
2. 西田幾多郎の最後の論文を調査。(1)の「西田幾多郎全集」を調べると、第19巻に年譜あり。
(2)『西田幾多郎全集 第19巻』(西田幾多郎/岩波書店/1966)
…p667-701「西田幾多郎年譜」収録。次の記載あり。
「昭和20年(1945)76歳
2月『場所的論理と宗教的世界観』を起稿
4月『場所的論理と宗教的世界観』を脱稿
5月『私の論理について』(絶筆)を起稿
6月7日午後4時、(中略)急逝」
3. 請求記号「R103」の棚をブラウジング。
(3)『哲学事典』(平凡社/1979)
…p1048「西田幾多郎」の項に、「絶筆は『私の論理について』」とあり。最後の論文についての記載なし。
4. フリーワード「西田幾多郎」&形態区分「一般哲学」で自館資料検索。
(4)『西田幾多郎』(下村寅太郎編/岩波書店/1978)
…p169-173「『西田先生の最後の論文と書』大島康正」のp170に「西田先生の最後の著作『場所的論理と宗教的世界観』について(中略)先生が鎌倉でこの論文の執筆にとりかかられたのが、昭和20年2月4日」とあり。この論文の原稿を受け取る経緯と発刊までの記載あり。
…p172に「高山先生は西田先生の文字通りの絶筆を私に下さった」として、「ゲーテの『旅人の夜の歌』を西田先生が邦訳されたもの」とし、「その後すぐに先生は意識不明になられ、この歌の言葉のどおり静かな眠りについた」とあり。
→(2)(3)(4)より、西田幾多郎の最後の論文は「場所的論理と宗教的世界観」と判明。「場所的論理と宗教的世界観」のある(1)を貸出して終了。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本思想 (121 10版)
- 参考図書[レファレンスブック] (103 10版)
- 参考資料
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- B10552631 西田幾多郎全集 第11巻 西田幾多郎/著 岩波書店 1979.8 121.63
- B10552639 西田幾多郎全集 第19巻 西田幾多郎/著 岩波書店 1966 121.63
- B10683741 哲学事典 平凡社 1979 103.3 4-582-10001-5
- B10555119 西田幾多郎 下村寅太郎/編 岩波書店 1978 121.63
- キーワード
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- 西田幾多郎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000319621