レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20200420
- 登録日時
- 2021/03/06 00:30
- 更新日時
- 2021/03/09 10:02
- 管理番号
- 児童-2020-03
- 質問
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解決
小学校の学校図書館でNDCを3次区分まで使用している。書架表示などの参考にするため、3次区分に対応した日本語表記で児童向けもしくは中学生程度に易しく直したものがあれば教えてほしい。
- 回答
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児童向けもしくは中学生程度を想定した日本十進分類法の3次区分表が掲載されていた資料は以下のとおり。
資料1 p.118-144に「NDC小・中学校(児童書)適用表及びその索引」が掲載されており、「凡例」に「児童に理解されやすいコトバを採用したところが多い」との記述がある(p.118)。準拠する『日本十進分類法』の版は記載されていないが、巻末の参考文献を確認すると、p.149に『日本十進分類法』新訂7版(1961年)が挙げられている。
資料2 p.51-54に「資料2 NDC中学校向き適用表(案)」が掲載されている。p.24-26「2 「NDC中学校向き適用表」について」の節に、著者による解説がある。『日本十進分類法』新訂9版(1995年)に準拠している。
資料3 p.177-295「分類順件名標目表」が掲載されている。3次区分を網羅しているわけではなく、件名によっては3次区分よりも細かい分類が記述されているが、書架表示の参考になる。p.18の「7 分類順件名標目表」によると、『日本十進分類法』新訂9版(1995年)によって分類配列されている。
資料4 p.97に「【小学校】図書の分類表(例) 横浜市立図書館の子どもの本の分類表」掲載。基本的には2次区分だが、3次区分まで展開している部分もある。
p.98に「【中学校】図書の分類表(例)」が掲載されている。「000 総記」「010 図書館・図書館学」のように3桁で表されているが、2次区分までの内容を一覧にしている。
いずれも準拠する『日本十進分類法』の版の記載はない。
資料5 日本十進分類法の分類記号をイラストに置き換えて表示する方法を提唱した資料。子供の関心が強い分類のみ3次区分に言及している。3次区分を網羅しているわけではないが、書架表示の参考になる。準拠する『日本十進分類法』の版は記載されていないが、p.46「これがNDCだ!」では『日本十進分類法』新訂9版(1995年)が紹介されている。
資料6 p.170-175に「日本十進分類法適用表(芦谷清 案)(沿革)1981年4月中学校向き適用表」が掲載されている。資料2『学校図書館のための図書の分類法』と同じ芦谷清氏による案だが、資料2と比べると、3次区分まで展開している箇所に違いがある。準拠する『日本十進分類法』の版は記載されていないが、p.160-169には『日本十進分類法』新訂10版(2014年)を出典とした「日本十進分類法第3次区分表(要目表)」が掲載されている。
インターネット検索で見出した、NDCの3次区分表が掲載されたページは以下のとおり。(最終閲覧日:2021年2月9日)
情報1 滋賀県立図書館「調べ学習が楽しい学校図書館」(https://www.shiga-pref-library.jp/wp-content/libfiles/school/ss/appendix-s601.pdf )
滋賀県立図書館ホームページ(https://www.shiga-pref-library.jp/ )の「学校図書館の方々へ」というページ内の項目「『やってみよう! 学校図書館リニューアル』中学校版はこちら」から「付録6 生徒を対象としたオリエンテーション例」というPDFファイルが閲覧できる。p.6「本の分類(日本十進分類法適用例)中学校」に3次区分の表がある。準拠する『日本十進分類法』の版の記載はない。
情報2 宇都宮市立図書館「どうやって調(しら)べるの? 小学生のための図書館での本の探(さが)し方」(https://www.lib-utsunomiya.jp/manage/contents/upload/5bb6b34fe59c1.pdf )
宇都宮市立図書館ホームページ(https://www.lib-utsunomiya.jp/ )の「こどもとこどもの本のページ」から「調べもの名人になるには」というページにアクセスすると、「小学生のための図書館の利用のしかた」という項目があり、「どうやって調(しら)べるの? 小学生のための図書館での本の探(さが)し方」というPDFファイルが閲覧できる。p.3に「宇都宮市図書館児童図書分類表(抜粋)」が掲載されている。準拠する『日本十進分類法』の版の記載はない。
調査方法は以下のとおり。
まず、都立図書館蔵書検索でキーワードに<分類>と<こども><学校><小学><中学>を掛け合わせ、分類に<01>(図書館・図書館学)を入力し、用途区分を「児童研究資料」に限定して検索した。ヒットした資料を確認し、資料2及び資料5を見出した。
また、都立多摩図書館の子供の読書に関する資料を配架した児童研究書エリアで児童サービスや学校図書館の書架をブラウジングし、資料3・4・6を見出した。この際に参照した資料7の参考文献(p.163)を確認したところ、資料4が見つかった。
この他に、各図書館等のホームページを調査するため、「Google」(https://www.google.co.jp )で<分類><日本十進分類><NDC><図書館><こども><学校><小学生><中学生>などを掛け合わせて検索したところ、情報1及び2がヒットした。(最終検索日:2021年1月7日)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 情報資源の収集・組織化・保存 (014 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】図書の分類と目録の実際 中小図書館 学校図書館 / もりきよし/[著] / 日本図書館協会 / 1975 <0140/モ/75>
- 【資料2】学校図書館のための図書の分類法 / 芦谷清/著 / 全国学校図書館協議会 / 2004.6 <K/014.4/5001/2004>
- 【資料3】小学校件名標目表 / 全国学校図書館協議会件名標目表委員会/編 / 全国学校図書館協議会 / 2004.11 / 第2版 <K/014.4/5002/2004>
- 【資料4】学校図書館教育指導計画作成の手引 子どもたちの学びを豊かにする学校図書館 / 横浜市教育委員会/編著 / 時事通信出版局 / 2012.3 <DK/017.0/5115/2012>
- 【資料5】赤木かん子の図書館員ハンドブック分類のはなし 学校図書館で働く人のために / 赤木かん子/著 / 埼玉福祉会 / 2012.8 <K/014.4/5003/2012>
- 【資料6】学校図書館基本資料集 / 野口武悟/編 / 全国学校図書館協議会 / 2018.7 <K/017.0/5164/2018>
- 【資料7】児童図書館サービス論 / 赤星隆子/編著 / 理想社 / 2009.3 / 新訂版 <K/016.2/5048/2009>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000294751