レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年12月17日
- 登録日時
- 2016/03/10 10:20
- 更新日時
- 2016/06/21 19:54
- 管理番号
- K15-03
- 質問
-
解決
近世の京都における菓子店の状況について知りたい。
- 回答
-
以下の資料を紹介した。
○ 藤本利治著『同業者町:その歴史地理的考察』(雄渾社 1967年)
○ 藤本利治著「京菓子商の地理的研究」(『立命館大学人文科学研究所紀要』7号 1959年)
- 回答プロセス
-
【調査概要】
・利用者は以下の条件での調査を希望された。
「17~18世紀における洛中のどの地域にどのような菓子店があるのかが知りたい。」
「1週間後のゼミ発表に用いたい。」
利用者からの希望を踏まえて、以下の手順での調査を行うこととした。
1.京都の古地図(17~18世紀)資料の調査。
2.京都の菓子商(17~18世紀)の住所調査。
【回答プロセス】
① RUNNERS・CiNii Books・NDL-サーチ等を用いて京都の古地図に関する情報を検索
→ NDLデジタル化資料送信サービスで公開されている『京大絵図』を選択。
※利用者の希望する時代区分(1696年発刊)に該当した為。
② RUNNERS・CiNii Books・NDL-サーチ等を用いて京都の地誌に関する情報を検索
→「近世名所案内記類の特性に関する覚書--「京都もの」を中心に」(山近博義 『地理学報』34号 1999年)の内容を確認。
『京童』・『京童跡追』・『京雀』・『京羽二重』等に菓子情報の記載有り。
特に『京独案内手引集』には住所まで記載されていた。
================================================================================
「地図資料上に地誌の住所情報を反映すれば、利用者が知りたい情報が得る事が可能」と仮定したが、この研究手法は正しいか?
次にこれらの資料を用いた先行研究の確認を行った。
================================================================================
③ CiNii Articles・NDL-サーチ・J-STAGE等を用いて先行研究を検索(検索ワード:上記の資料名)
→「『京羽二重』にみる近世期京都の産業~「諸師諸芸・諸職名匠GIS アトラス」の構築~」
(塚本章宏著『日本地理学会発表要旨集』Vol. 2013s 2013年)の内容を確認。
上記で仮定した研究方法を用いている事が判明。更に参考文献で挙げられていた藤本利治氏の論著を確認
→・『同業者町:その歴史地理的考察』(雄渾社 1967年)
・「京菓子商の地理的研究」(『立命館大学人文科学研究所紀要』7号 1959年)
この2点の論著に江戸期における洛中の菓子店についての詳しい情報が掲載されていた。
利用者のゼミ発表期日が近いことを考慮し、①・②で判明した資料を用いた研究方法の案内より、③で判明した先行研究の紹介を優先した方が良いと判断。
利用者には先ずは③の先行研究を案内し、①・②で判明した一次資料に関しては、カウンターにて相談していただきたいと連絡を行い回答とした。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 近畿地方 (216)
- 日本 (291)
- 参考資料
-
- 山近博義著「近世名所案内記類の特性に関する覚書--「京都もの」を中心に」(『地理学報』34号 1999年) (ISSN:02879441)
-
塚本章宏著「『京羽二重』にみる近世期京都の産業~「諸師諸芸・諸職名匠GIS アトラス」の構築~」
(『日本地理学会発表要旨集』Vol. 2013s 2013年) (ISSN:13458329) - 藤本利治著『同業者町:その歴史地理的考察』(雄渾社 1967年)
- 藤本利治著「京菓子商の地理的研究」(『立命館大学人文科学研究所紀要』7号 1959年) (ISSN:02873303)
- キーワード
-
- 京菓子
- 古地図
- 地誌
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生 学生
- 登録番号
- 1000189093