レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 小野市立図書館 (2300029) | 管理番号 (Control number) | 小野02-051 | ||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2020年11月17日 | 登録日時 (Registration date) | 2020年12月13日 16時20分 | 更新日時 (Last update) | 2020年12月18日 14時06分 | ||||
質問 (Question) | 江戸時代の精米工程における「石灰(いしばい)」について | ||||||||
回答 (Answer) | 質問者へのインタビューより ・精米をするときに、米と一緒に白い粉を入れることがあったと聞いたが、その粉は何か。 ・「石灰(いしばい)」であると聞いたことはあるが、確信がない。 ・江戸時代の文政(1818~1829)頃に盛んにおこなわれていた方法らしい。現代は廃れていると思う。 兵庫県立図書館より以下の回答を得た。 『体系農業百科事典 4』 p.268の92-1精米小史の項に、「1850年(嘉永3)ごこから、搗粉(つきこ)を混入して搗く混砂搗きが始まった」とあるります。 また、巻末p.31の用語解説部分に、搗粉の説明がある。米の摩擦力を増大させ、能率を上げるための搗粉と、米粒の表面に塗布して精米を白く見せる化粧粉の2種類がありるそうで、搗粉の成分は火山灰土(軽石)が主で、化粧粉の成分は石灰石、炭酸カルシウムが主であるそうです。ほかにも混砂量などの説明が書かれています。 『日本農業全書 別巻』農山漁村文化協会 p.180に石灰「いしばい」と読み仮名をつけた項目がありました。石灰の語句が載っている巻はいずれも精米に関するものではなく、作物の害虫駆除や砂糖を作る際の使用例でした。ただ、石灰を「いしばい」と読む例は、多くの場合で用いられているようです。 この情報から国立国会図書館サーチで、「精米 搗粉」で検索すると、明治時代の雑誌記事があった。 「再ヒ混砂米ニ就テ」佐藤 捨三郎 藥學雜誌 1912(361) 1912 p.217-241 ここでは、「…彼等ノ多クハ搗精ノ目的ヲ以テ使用スル荒粉ハ極メテ少量ナルニ反シ増量若クハ化装用トシテ土粉(俗ニ青本粉ト云フ)又ハ石粉ト稱スル粉末ノ多量ヲ混シ以テ…」とあり、「荒粉」「土粉(青本粉)」「石粉」が用いられているとしている。 J-STAGEで閲覧可能。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi1881/1912/361/1912_KJ00004916043/_article/-char/ja/ (最終確認:2020/12/13) 以下の資料をあたるが、記載なし 『イネつくり12ヶ月』農山漁村文化協会 『米のはなし1、2』技報堂出版 『日本の米』日本出版放送企画 『稲』法政大学出版局 『ヴィジュアル百科江戸事情 生活編』雄山閣出版 『大江戸生活体験事情』講談社 『復元江戸生活図鑑』柏書房 | ||||||||
回答プロセス (Answering process) | |||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) | |||||||||
キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||
備考 (Notes) | |||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||||
登録番号 (Registration number) | 1000290657 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |