レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年10月18日
- 登録日時
- 2012/04/24 15:03
- 更新日時
- 2015/02/22 15:49
- 管理番号
- 蒲郡-2009-10181-A
- 質問
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未解決
宮城谷昌光の短編に「秋浦」というものがある。①「秋浦」は"しゅうほ"という読みでいいのか。②「秋浦」は中国の地名だと思うがそうなのか。③中国の地名秋浦とはどんな関係があるか。
- 回答
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①不明。②『精選中国地名辞典』p353③不明。
- 回答プロセス
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① 1.『名古屋恋愛物語』p.177~の内容を確認。読み方については記載なし。
② 1.Googleで「秋浦」「地名」で検索。読みの書いてあるページは見つからないが、李白の歌に「秋浦歌(しゅうほのうた)」があることがわかる。同HP(http://www.k2.dion.ne.jp/~osafune/kansi/syuho/syuho.htm)に現・安徽省南部の長江南岸の貴池市の西側との記載あり。
2.Googleマップで確認するがはっきりしない。
3.『BASIC ATLAS 中国地図帳』を見るが、載っていない。『精選中国地名辞典』p.353にて読みが「しゅうほ」(中国読みはチウプー)と分かる。安徽省東至(とうじ)県にある。
4.『奔放の詩人李白』p.108にて秋浦歌の内容が分かった。五言絶句で、17首ある。テーマは功成らずして追われた長安への思い、異郷に遇する身のわびしさ、深まりゆく老いの悲しみを基調として秋浦の風物や村人の暮しを歌っている。
③ 1.舞台は昭和時代の三河三谷であり、中国の地名に関係するような部分は無かった。
2.「秋浦歌(しゅうほのうた)」をイメージして作られたものではないかと推察される。(特に功成らずして追われた都への思いや、異郷に遇する身のわびしさなど)また、作中の季節が秋で、浜辺のシーンが登場するため、海のそばを「浦」と表現し、「秋浦」の中にたくさんの意味を含ませているのではないかとも考えられるが、はっきりしたことは分からなかった。
- 事前調査事項
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以前より蒲郡市出身である宮城谷昌光氏の調査は多く、年譜など記録を取っている。「秋浦」は同人誌に発表された作品で筆名も違うため、情報がほとんどない。
- NDC
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- 小説.物語 (913 9版)
- 参考資料
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- 『名古屋恋愛物語』海越出版社,1991
- 『精選中国地名辞典』凌雲出版,1983
- 『奔放の詩人李白』学研,1995
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宮城谷昌光 著 , 宮城谷, 昌光, 1945-. うみの歳月. 文藝春秋企画出版部, 2015.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026075022-00
- キーワード
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- 宮城谷昌光
- 三河三谷
- 秋浦歌
- 李白
- 照会先
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- 「漢詩 秋浦歌 李白」(http://www.k2.dion.ne.jp/~osafune/kansi/syuho/syuho.htm)2009.10.18確認
- 寄与者
- 備考
- 2015年刊の『うみの歳月』p290~の「小さな回想」によると、読みは「しゅうほ」とルビがあった。それ以外は不明。
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000105189