レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年03月26日
- 登録日時
- 2018/03/26 15:26
- 更新日時
- 2018/03/26 15:32
- 管理番号
- 小野30-020
- 質問
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未解決
明治時代の国学者大国隆正の詠んだ「岡本の梅とききつつ来てみれば 梅の中なる岡本の里」という和歌の出典及び詠まれた年月日、経緯が知りたい。
- 回答
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『大国隆正全集 7巻』有光社「真爾園翁歌集」大国隆正による歌が載っているが、当該和歌の記載はなし。
「岡本の梅」から資料を探すと以下に大国隆正の和歌の記載があった。
①『武庫郡誌』武庫郡教育会 大正10年 p414「岡本梅林」大国隆正の和歌が紹介されているが、当該の和歌とは少し違う。
「岡本の梅の中とて来てみればうめにつゞける岡本の里 隆正」
②『小羅浮』岡本梅林保勝会 昭和8年 p.6 当該和歌の紹介あり。
p.65 明王院所蔵の大国隆正の和歌の掛け軸の写真あり。神戸市東灘区にある明王院のことと思われるが、現在も掛け軸が残っているかはわからない。
③『本山村誌』本山村誌編纂委員会 p.632 当該和歌の引用あり。
④『岡本の梅』宝積寺 昭和53年 当該和歌の引用あり。
①~④いずれも兵庫県立図書館・神戸市立中央図書館に所蔵あり。③は当館所蔵あり。
①は、国立国会図書館デジタルデータでも閲覧可能。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/970689)最終確認2018/3/26
①~④のいずれも、出典を明記していない。
以上の点から、現時点では昭和8年発行の『小羅浮』が当該和歌を紹介した最古の文献ということになり、岡本梅林の紹介板やインターネットで紹介されている当該和歌は、これから引用されている可能性が高い。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911)
- 参考資料
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武庫郡教育会 , 武庫郡教育会 編. 武庫郡誌. 武庫郡教育会, 1921.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001700438-00 -
鹿岳光雄 著 , 鹿岳, 光雄. 小羅浮 : 岡本梅郷保勝記. 岡本梅林保勝会, 1933.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000605085-00 -
本山村誌編纂委員会 編纂 , 本山村誌編纂委員会. 本山村誌. 本山村誌編纂委員会, 1953.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I046023889-00 -
鹿岳 光雄 著 , 鹿岳‖光雄. 岡本の梅 : 随筆. 宝積寺, 1981.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I046014385-00
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武庫郡教育会 , 武庫郡教育会 編. 武庫郡誌. 武庫郡教育会, 1921.
- キーワード
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- 大国隆正
- 和歌
- 岡本
- 梅
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000233262