レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年3月18日
- 登録日時
- 2017/03/18 09:59
- 更新日時
- 2020/12/20 09:51
- 管理番号
- 910
- 質問
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解決
カラスが弱っているスズメを咥えて運んでいくのを見た。餌にするためだったのかを知るために、カラスが何を食べるか知りたい。
- 回答
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■利用者が見つけていた本で、種毎に食べるものが例示されています。
・『カラスの自然史:系統から遊び行動まで』樋口広芳・黒沢令子/編著 北海道大学出版会 2010年
p12
■利用者が見た種を特定
・『原色日本鳥類図鑑 新訂増補版』小林桂助/著 保育社 1983年
スズメ目カラス科を確認。本州の市街地で主にみられるのは、ハシブトガラスとハシボソガラス。ハシブトガラスはハシボソガラスより嘴が大きく数が少ない。
・『日本の野鳥図鑑』松田道生/監修 ナツメ社 2008年
ビルが林立する都会に多く、「カアカア」鳴くのがハシブトガラス、開けた場所に多く見られ「ガアガア」と鳴くのがハシボソガラス
・『伊丹の鳥 新版』伊丹市立総合教育センター 2000年
前述2種が市内に生息していることを確認
■ハシブトガラスとハシボソガラスの食性を調べる。
・『原色日本野鳥生態図鑑 陸鳥編』中村登流/共著 中村雅彦/共著 保育社 1995年
両種が動物の死骸や鳥の卵・雛を食べる習性があることを確認。
ハシブトガラスの雄は、探した餌を巣に近いコアエリアへ運んで蓄える習性があります。
・『名前がわかる野鳥大図鑑:野山 水辺 海 街』真木広造/著 永岡書店 2012年
ハシボソガラスには食物を隠す貯食習性があります。
以上より、利用者が見たカラスはハシボソガラスかハシブトガラスである可能性が高く、両種とも雑食で鳥類を食べます。
- 回答プロセス
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①『カラスの自然史』の第9章で特異な食習性に焦点を当てているが、スズメに関しては例示がなかった。
第1章で系統が書かれており、その中でいくつかの種について食べるものの例が挙げられていたため、利用者が見た種をまずは特定することにした。
②市街地に生息するカラスを確認し、利用者に図版や写真、特徴を確認してもらったが特定には至らなかったため、両種の食性を確認。
③『日本の野鳥図鑑』で餌についても細かな違いがあげられている。
④利用者は餌としてではなく、同じ鳥類としてスズメを助けてあげたのかもしれないとおっしゃったが、今回は、カラスがスズメを助けた事例があるかどうかまではお調べできていません。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 鳥類 (488 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000212232