レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 所沢市立所沢図書館 (2310110) | 管理番号 (Control number) | 所沢新所-2016-002 | |||||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2013/10/17 | 登録日時 (Registration date) | 2016年05月30日 00時30分 | 更新日時 (Last update) | 2016年06月30日 14時07分 | |||||||||||
質問 (Question) | 江戸時代、富士信仰に使われた人工の富士山について、その場所や地図が載っている資料を探している。 | |||||||||||||||
回答 (Answer) | 富士信仰に使用した人口の富士山は「富士塚」という名称です。以下の資料に場所や地図の記載があります。 〇『富士塚ゆる散歩』 有坂蓉子/著 講談社 2012年 〇『ご近所富士山の「謎」』 有坂蓉子/著 講談社 2008年 〇『日本常民文化研究所調査報告 第4集』 神奈川大学日本常民文化研究所/編 平凡社 1993年 〇『富士山文化』 竹谷靱負/著 祥伝社 2013年 〇『日本人はなぜ富士山を求めるのか 』 島田裕巳/著 徳間書店 2013年 また、以下のホームページ等に場所や地図の記載があります。 〇「文化遺産オンライン」 〇「国指定文化財等データベース」 〇「埼玉県」ホームページ 〇「練馬区観光協会」ホームページ | |||||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1 「富士信仰」、「富士山」をキーワードに所蔵資料の内容確認。 〇『国史大辞典 12』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1991年 p.141-143「富士信仰」の項目に「とりわけ富士山が出現したという庚申の御縁年は「お山参り」と称して登拝が盛行し、それに伴い富士山曼荼羅が作成され、江戸では富士の山容を模倣した富士塚があちこちで築かれた。」と記載あり。 〇『広辞苑 第六版』 新村出/編 岩波書店 2008年 p.2450「富士塚」の項目に「富士講の人たちが、富士山に模して築いた塚。江戸時代に江戸やその近くに数多くでき、山開きもした。」と記載あり。 2 上記により、富士信仰に使われた人工の富士山が「富士塚」と呼ばれていたことが判明したので、「富士塚」をキーワードに所蔵調査。 〇『富士塚ゆる散歩』 有坂蓉子/著 講談社 2012年 p.6-7に著者作成の「FUJIZUKA MAP」掲載あり。 p76-101「個性豊かな富士塚 厳選50基」に、50基の富士塚の名称、所在地、概要の記載あり。 〇『ご近所富士山の「謎」』 有坂蓉子/著 講談社 2008年 p.44に東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に存在する富士塚36基の名称、所在地、P46-188に36基の概要の記載あり。 〇『日本常民文化研究所調査報告 第4集』 神奈川大学日本常民文化研究所/編 平凡社 1993年 p.89-121「第四章 埼玉県の富士講と富士塚」に、埼玉県内の富士塚の名称、所在地、概要の記載あり。 p.125-140「第五章 千葉県の富士塚」に、千葉県内の富士塚の名称、所在地、概要の記載あり。 p.82「第三章 神奈川県の富士講と富士塚~相模地方~」に、「旧相模の国は富士塚の少ない地域といえよう。」「県下には数ヶ所の富士塚とよばれる塚があったが、その多くは宝永二年の富士山大噴火による降灰を集積したもので、富士信仰とは結びつかない。」「(旧相模国には)富士塚は全く認められない」と記載あり。 〇『富士山文化』 竹谷靱負/著 祥伝社 2013年 p.85-87に「井野邊茂雄著『富士の信仰』(富士の研究Ⅲ)の中に、北口教会が発行した『七富士廻りの栞』の記録が残されている。」と記載あり。その『七富士廻りの栞』の中から、「七富士西廻り」「府内七富士巡り」の2コースが紹介され、富士塚の所在地の記載あり。 p88-91地図の記載あり。 p93現存最古の富士塚として、長野県の「辰野富士」の所在地のと概要の記載あり。 〇『日本人はなぜ富士山を求めるのか 』 島田裕巳/著 徳間書店 2013年 p.200に「最初につくられたのは、東京都新宿区西早稲田の水稲荷神社のなかにある富士塚です(後に破壊された事も併記)」「それ以降、下谷坂本富士(台東区)、江古田富士(練馬区)、豊島長崎富士(豊島区)など、江戸市中にたくさんの富士塚がつくられるようになりました。」と記載あり。 △『宮田登日本を語る 2』 宮田登/著 吉川弘文館 2006年 p.108-110「富士講と人造富士」に、『江戸名所図会』『江戸名所記』『兎園小説』を引用した、富士塚の歴史や概要についての記載あり。詳細な場所や、地図の記載はなし。 3 「富士講」をキーワードにインターネット検索 〇「文化遺産オンライン」ホームページ 有形民俗文化財として、「江古田の富士塚」「水角神社の富士塚」「木曽呂の富士塚」「豊島長崎の富士塚」「下谷坂本の富士塚」について、所在地、概要、地図の記載あり。 〇「国指定文化財等データベース」 重要有形民俗文化財として、「江古田の富士塚」「木曽呂の富士塚」「豊島長崎の富士塚」「下谷坂本の富士塚」について、所在地、概要、地図の記載あり。 〇「埼玉県」ホームページ 埼玉県内の国・県指定等文化財件数のページ内、埼玉県所在 国指定・県指定等文化財一覧PDFに「田子山富士塚」に関して概要、所在地の記載あり。 〇「練馬区観光協会」ホームページ 「ねりまで富士登山 富士塚特集」のページに、練馬区内の「下練馬の富士塚」「江古田の富士塚」「中里の富士塚」「大松の富士塚」について、所在地、概要の記載あり。 4 確認をしたが記載のなかった資料は以下のとおり。 ×『知られざる東京の史跡を探る 』 武蔵義弘/著 鳥影社 2004年 ×『武蔵野の遺跡を歩く 郊外編 』 勅使河原彰/著 勅使河原保江/著 新泉社 2002年 ×『この一冊で東京の地理がわかる! 』 正井泰夫/監修 三笠書房 2000年 | |||||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | その他 | 質問者区分 (Category of questioner) | 一般 | |||||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000192772 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |