レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年2月24日
- 登録日時
- 2018/02/24 10:03
- 更新日時
- 2019/11/19 19:51
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2018-004
- 質問
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解決
村野時哉氏の蔵書が名古屋市鶴舞中央図書館にあるか。
- 回答
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当館の特別集書のうち、『宮雀 上』『宮雀 下』『蛙合』の三冊が旧村野文庫の資料です。
- 回答プロセス
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1.『角川日本姓氏歴史人名大辞典23 愛知県』p.564を確認したところ当館の『宮雀 上』が村野時哉氏所蔵のものであったという記載がありました。
こちらは確かに当館で所蔵しており、表紙裏に「寄贈 昭和二十年十月二十二日 村野志ん君」との記載がありました。
2.『宮雀 上』に関しては『郷土文化 第2巻第5号』の記事「宮雀」p.108-123に詳しい記載があります。この記事によれば上巻は村野氏未亡人のご厚意で名古屋出版物展覧会に出展されたものとのことでした。上記展示会の目録である『郷土出版文化展覧会陳列書目録』p.25には「宮雀 上 村野 眞氏」の記述がありましたが、他に村野本の出展は確認できませんでした。
3.さらに同時期に寄贈された資料を調査したところ『宮雀 下』及び『蛙合』に同様の寄贈表記がありました。『宮雀 上』『宮雀 下』『蛙合』の三冊は『村野蔵書目録』p.173にも記載があり、村野本で間違いないと思われます。
4.『蒐書家・業界・業界人』p.188によれば、村野文庫の資料は昭和16年4月に売立に出されたようです。この時の売立目録は当館には所蔵がなく、『売立目録の書誌と全国所在一覧』にも記載はありませんでした。
5.『宮雀』に関しては、『名古屋叢書 第15巻』のp24-34に「熱田宮雀」として解題がありました。解題には、下巻には「ミやすヽめ下」と仮名が記されており、俗称「熱田宮雀」は内題で「宮雀」が正しい俳書であり、上巻だけは戦後村野家より寄贈されて鶴舞中央図書館に現存しており、下巻は戦禍で下郷文庫と運命を共にしたと書かれています。また、p145-182に『熱田宮雀』として、上下巻とも活字があります。
- 事前調査事項
- NDC
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- 蔵書目録.総合目録 (029 9版)
- 参考資料
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村野時哉/編 , 村野時哉. 村野蔵書目録. [名古屋市鶴舞中央図書館(製作)], 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I026095705-00 -
反町茂雄 著 , 反町, 茂雄, 1901-1991. 蒐書家・業界・業界人. 八木書店, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001690565-00 -
都守淳夫 編著 , 都守, 淳夫, 1933-. 売立目録の書誌と全国所在一覧. 勉誠出版, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003056578-00 , ISBN 4585100822 -
なごやコレクション(http://e-library2.gprime.jp/lib_city_nagoya/da/top)
(2018年3月1日 確認) -
竹内理三 [ほか]編纂. 角川日本姓氏歴史人物大辞典 23. 角川書店, 1991.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002143326-00 , ISBN 4040022300 -
市立名古屋圖書館/編 , 名古屋市立名古屋図書館. 郷土出版文化展覧会陳列書目録. 名古屋市立名古屋図書館, 1943.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I025950962-00 -
名古屋郷土文化会/編. 郷土文化 第1巻〜第3巻. 名古屋郷土文化会.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I025959230-00 -
名古屋市教育委員会/編.名古屋叢書第15巻.愛知県郷土資料刊行会.1982.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I026248203-00
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村野時哉/編 , 村野時哉. 村野蔵書目録. [名古屋市鶴舞中央図書館(製作)], 2006.
- キーワード
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- 村野時哉
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000231253