レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2019/11/01 19:07
- 更新日時
- 2019/11/17 16:36
- 管理番号
- 中央-郷-2019-0012
- 質問
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解決
1959年、広島で撮影された映画「ヒロシマ・モナムール(二十四時間の情事)」(フランス作品)において、原爆投下または反核デモの様子や出演者にエキストラを使ったということを、記載している資料が見たい。
- 回答
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原爆投下の様子について、次のとおりの記載がありました。また、反核デモの様子については、以下の資料のとおり掲載されていました。エキストラを使ったという写真が掲載されている資料がありました。
- 回答プロセス
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1.自館所蔵資料を「ヒロシマ・モナムール」のキーワードで検索したところ、以下の資料が見つかりました。
①『みすず 2009年8月号』 みすず書房/〔編〕 みすず書房 2009年 「ヒロシマの岸辺を歩く-リヴァ、レネ、デュラス」岡村 民夫/著
p.8-18 女優のエマニュエル・リヴァが広島ロケの間(1958年8月末)に撮影した広島の写真についての記述がありました。
②『ヒロシマ、私の恋人/かくも長き不在』マルグリット・デュラス/著,ジェラール・ジャルロ/著 清岡 卓行 阪上 脩/訳 筑摩書房 1985年 「ヒロシマ、私の恋人」
p.17「映画は、ビキニの原爆実験の有名な《茸》が大きくひろがって行く画面ではじまる。」という記述がありました。
「反核デモ」という表記はなく、つぎのような内容の記述がありました。
p.68-70 「プラカードをもった若いひとびとの行列。プラカードの最初の系列 第一番目のプラカード もし一個の原子爆弾が、普通の爆弾の二万個に相当するならば。~第三のプラカード。ここに、ヒロシマの消え去った十万人の死体の叫びがある。」
③『ヒロシマ・モナムール』マルグリット・デュラス/著,工藤 庸子/訳 河出書房新社 2014年
p.20「有名なビキニの《きのこ曇》がもくもくと広がる映像から映画は始まる」という記述がありました。
p.198「訳者ノート-今、ヒロシマと愛の物語を読むために 工藤 庸子/著」に「公開されたレネの映画に《きのこ曇》の映像はない。インタビューでの質問に対し、監督がさらりと返した説明は「論証的」になることを危惧して「暗示」することを選んだというもの。」という記述がありました。
「反核デモ」という表記はないが、つぎのような内容の記述がありました。
p.72~75 「プラカードをもった若いひとびとの行列。プラカードの第一列 第一番目のプラカード もし一個の原子爆弾が、通常爆弾二万個の破壊力をもつならば。~三番目のプラカード ヒロシマで灰燼に帰した死者、十万の叫び、ここに在り」
④『愛の小さな歴史』港 千尋/著,インスクリプト 2009年
p.120「映画の制作の時点では、最初はキノコ雲の画面で始まることになっていた。」
p.121「実現されなかったとはいえ、この冒頭は企画段階で日本側に発表されていたタイトルと一致する。日本において当初予定されていたのは公開後に定着した『二十四時間の情事』ではなく、『ピカドン』というタイトルだった。~」という記述がありました。
p.153「~すべて日本人スタッフによって撮影が行われたのは、主に予算の制約からである。当初から日本での日数は限られており、撮影は手際よくすすめられなくてはならなかった~」等と撮影の状況の記述がありました。
⑤『HIROSHIMA 1958』エマニュエル・リヴァ/写真,港 千尋/編,マリー=クリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル/編,関口 涼子/訳 インスクリプト 2008年
p.87「撮影中のアラン・レネ、高橋通夫、岡田英次」の写真を掲載しています。
p.105「子どもたちは、映画の広島にはほとんど現れない-二人の子どもが平和行進のシーンに登場している。」という記述があります。p.106「平和行進のシーンの演出を受けるエキストラの子どもたち」の写真が掲載されています。
2.書庫を確認したところ、以下の資料が見つかりました。
①『キネマ旬報 No.235 1959 六月下旬号』 キネマ旬報社 1959年 「二十四時間の情事 HIROSHIMA.MON A MOUR」特集記事が掲載されていました。「はなやかなスターをもたない小規模なロケ隊は、あまりさわがれることなく、去年の夏の間、広島を撮影した後、またヒッソリと帰っていった。」という記述がありました。
「SI I BOMBE ATOMIQ VAUT 20000 BONB ORDINAIRES」と書かれたプラカードを持った人々が原爆ドームをバックに行進している様子の写真が、掲載されていました。
p.109 外国映画紹介のコーナーに「二十四時間の情事」の映画の内容紹介があり、「撮影隊はデモ行進を撮った。二人はデモを眺める」という記述がありました。
3.
①インターネットで「広島平和記念資料館 平和データベース」で、「ヒロシマ・モナムール」をキーワードで検索したところ、以下の情報が見つかりました。 http://a-bombdb.pcf.city.hiroshima.jp/pdbj/list/keyword 本(書籍)6件、音楽・音声 1件、動画 1件の情報がありました。動画:「Hiroshima mon amour = 二十四時間の情事 [ヒロシマ・モナムール]」規格DVD 91分 制作年月日2015/05/29 1959年、フランス作品、ARGOS FILMS モノクロ音声:フランス語 字幕:日本語あり
②インターネットで「CiNii Artcicles」で、「ヒロシマ・モナムール」をキーワードで検索したところ、以下の情報が見つかりました。
https://ci.nii.ac.jp/naid/120005007467「 映画『ヒロシマ・モナムール』はどう受け止められたのか : 広島像をめぐって」関 未玲/著 『立教大学ランゲージセンター紀要 28巻』2012年11月 p.15-24 機関リポジトリで記事を読むことができます。
- 事前調査事項
- NDC
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- 映画 (778 9版)
- 戯曲 (952 9版)
- 中国地方 (217 9版)
- 参考資料
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マルグリット・デュラス著 ; 工藤庸子訳 , Duras, Marguerite , 工藤, 庸子. ヒロシマ・モナムール. 河出書房新社, 2014.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I000160896-00 , ISBN 9784309206622 -
マルグリット・デュラス/[著] , ジェラール・ジャルロ/著 , 清岡 卓行/訳 , 阪上脩/訳 , Duras‖Marguerite , Jarlot‖G?rard , 清岡‖卓行. ヒロシマ、私の恋人 かくも長き不在 : シナリオとディアログ. 筑摩書房, 1985.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I011424288-00 -
港千尋著 , 港, 千尋. 愛の小さな歴史. インスクリプト, 2009.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I010285193-00 , ISBN 9784900997257 -
港千尋, マリー=クリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセル編 ; エマニュエル・リヴァ写真 ; 関口涼子翻訳 , 港, 千尋 , Navacelle, Marie‐Christine de , Riva, Emmanuèle , 関口, 涼子. Hiroshima 1958. インスクリプト, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I009315868-00 , ISBN 9784900997226
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マルグリット・デュラス著 ; 工藤庸子訳 , Duras, Marguerite , 工藤, 庸子. ヒロシマ・モナムール. 河出書房新社, 2014.
- キーワード
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- ヒロシマモナムール
- マルグリット デュラス
- エマニュエル リヴァ
- アラン レネ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000263321