レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年02月08日
- 登録日時
- 2012/05/12 15:16
- 更新日時
- 2012/06/27 15:08
- 管理番号
- 名古屋市鶴-2012-004
- 質問
-
解決
中村座の建物の写真か絵が見たい。
- 回答
-
『名古屋叢書 第17巻』の口絵p.5に載っている「古袖町芝居郭略図」(小田切春江画 明治5年頃)という絵の中に、中村座が確認できます。
- 回答プロセス
-
(1)まず中村座がいつあったのかを確認するため、『名古屋市史』を調べてみました。『名古屋市史 風俗編』p.353に、明治3年に建設し、明治7年ごろ橘座と改名したとありました。また、『名古屋の芸能史跡』p.73に、明治24年の濃尾地震で倒壊したとありました。
(2)名古屋市図書館作成の「なごや写真を検索!」(事務用)と以下の資料を確認しましたが、写真は見つかりませんでした。
『写真集明治大正昭和名古屋』
『写真に見る明治の名古屋』
『写真図説明治の名古屋』
(3)『近代歌舞伎年表 名古屋篇 明治元年~明治20年』の見返しに「古袖町芝居郭略図(部分)」があり、その絵の中に、中村座がありました。しかし、いつごろの絵であるかなどはわかりませんでした。
(4)googleで「中村座 橘座」で検索すると、愛知産業大学工業高等学校のホームページがヒットしました。橘座があった場所に建てられた学校で橘座の歴史について書かれていました。その学園の『学校法人愛知産業大学学園前史』p.38にも記述があり、「芝居濫觴跡(橘座跡)」として、名古屋市の史跡指定になっていることがわかりました。
(5)『名古屋の史跡と文化財』p.308に解説があり、“『尾陽戯場事始』『尾張芝居雀』に橘町裏芝居の図が描かれている”とありました。
(6)名古屋市図書館OPACで『尾陽戯場事始』『尾張芝居雀』で検索しヒットした『名古屋叢書 第17巻』の口絵に「古袖町芝居郭略図」の全体が載っていました。p.114に解説もありました。小田切春江画 明治5年頃の絵であることがわかりました。
(7)「名古屋市史編纂資料」(名古屋市鶴舞中央図書館特別集書)の中で、演劇関係の資料である以下のものを確認しましたが載っていませんでした。
『尾陽芝居事始(尾陽戯場事始)』
『尾陽芝居事始続篇』
『尾張芝居雀』
『古袖町勾欄記』
『勾欄類見聞』
『勾欄類雑集録』
『勾欄雑集記』
『名古屋勾欄続々誌』
- 事前調査事項
- NDC
-
- 演劇 (770 9版)
- 中部地方 (215 9版)
- 参考資料
-
- 『名古屋市史 [第10] 索引』 名古屋市/編 愛知県郷土資料刊行会 1980年
- 『名古屋市史 [第6] 風俗編』 名古屋市/編 愛知県郷土資料刊行会 1979年 p.353
- 『名古屋の芸能史跡』 関山和夫/著 名古屋市 1983年 p.73
- 『学校法人愛知産業大学学園前史』 愛知産業大学 2011年 p.38
- 『名古屋の史跡と文化財 新訂版 第2版』 名古屋市教育委員会/編 名古屋市教育委員会 1991年 p.308
- 『名古屋叢書 第17巻』 名古屋市教育委員会/編 愛知県郷土資料刊行会 1983年 口絵p.5,本文p.114
- キーワード
-
- 中村座
- 橘座
- 演劇・芸能-名古屋市
- 建築-名古屋市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000105749