レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年06月01日
- 登録日時
- 2018/10/08 00:30
- 更新日時
- 2020/03/29 00:30
- 管理番号
- 3A18005262
- 質問
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解決
明治10年代にコレラ、明治30年代にペスト・赤痢などが流行しましたが、当時の法定伝染病の専門病院等での患者の排泄物処理に関する資料はありますか。特に、大阪市内にあった「桃山病院」という法定伝染病の専門病院について知りたいです。
- 回答
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関連する記述のあった資料をご紹介します。
『大阪市立桃山病院概観』 (大阪市立桃山病院, [1938])
29-30ページ目(ページ付なし)、「大阪市立桃山病院施設概要」「附帯設備」の項目に、「患者汚物處理」があり、汚物処理についての記述があります。
『[大阪市立桃山病院]事業要覧1』 (大阪市立桃山病院, 1937)
p.12に、「第四節 傳染病院としての特殊衛生設備」があり、「(イ)患者汚物處理」の項のほか設備内容と「汚物處理行程圖」があります。
『大阪市立桃山病院100年史』 (大阪市立桃山病院, 1987.3)
p.46-47に、「明治10年の伝染病に関する大阪府通達」が記載されており、10月17日の項に「排泄物取捨塲を定む。」と記述されていることから、伝染病患者の排泄物専用の廃棄場所があったと考えられます。
その他にも、排泄物の取扱についての記述があります。
以下は病院に関する資料ではありませんが、参考までにご紹介します。
『大阪市清掃事業概要 : 他』(大阪市保健部/編 大阪市保健部, 1932.10)
清掃事業に関する複数の年報や報告書等が合冊製本されており、その中の
『大正七年二月 本市屎尿處分二關スル野田技師調査報告書』
p.12-18に「四 屎尿の危險度」についての記述があり、屎尿が危険である主な理由が挙げられています。
『明治日本のごみ対策-汚物掃除法はどのようにして成立したか-』(溝入茂/著. リサイクル文化社, 2007)
p.50-87 第三章 伝染病予防と廃棄物規制
p.90-118 第四章 明治前期東京・大阪のごみ処理事情
があります。
- 回答プロセス
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1.当館蔵書検索でフリーワード“屎尿”、配架場所を“書庫大阪”にして検索し、資料1を見つける。
2.当館蔵書検索でフリーワード“大阪市”ד桃山”ד病院”を検索し、桃山病院関連資料を探したところ、資料2、3、4を見つける。
3.当館蔵書検索でフリーワード“伝染病”ד大阪”で検索し、資料5を見つける。
- 事前調査事項
- NDC
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- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 9版)
- 衛生工学.都市工学 (518 9版)
- 参考資料
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- 当館書誌ID <0080194746> 大阪市清掃事業概要 -他- 大阪市保健部/編 大阪市保健部 1932.10 (資料1)
- 当館書誌ID <0080215082> 大阪市立桃山病院概観 大阪市立桃山病院/[編] 大阪市立桃山病院 [1938] (資料2)
- 当館書誌ID <0080215089> [大阪市立桃山病院]事業要覧 1 大阪市立桃山病院/編 大阪市立桃山病院 1937 (資料3)
- 当館書誌ID <0000380647> 大阪市立桃山病院100年史 大阪市立桃山病院/編集 大阪市立桃山病院 1987.3 (資料4)
- 当館書誌ID <0011361401> 明治日本のごみ対策 -汚物掃除法はどのようにして成立したか- 溝入 茂/著 星雲社(発売) 2007.2 978-4-434-10224-0 (資料5)
- キーワード
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- 大阪府大阪市
- 屎尿
- 桃山病院
- 伝染病
- 排泄物
- 処理
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000243490