レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/08/01
- 登録日時
- 2014/03/19 00:30
- 更新日時
- 2021/03/31 16:03
- 管理番号
- 千県中児童-2014-5
- 質問
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解決
千円札の裏の富士山がどこから撮られたか知りたい(小学4年生)
- 回答
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新聞記事データベース「ヨミダス歴史館」で検索すると、2004年10月29日の記事に「千円札には本栖湖から眺めた富士山が描かれている。」とあり、コピーを提供した。
【資料1】「来月流通の新五千円、千円 人気の「若い記番号」札を県と塩山に振り分け=山梨」(『読売新聞』2004(平成16)年10月29日 東京朝刊)p33
ほか、千円札の記述がある富士山関係資料を提供した。
【資料2】『富士山の大図鑑 世界にほこる日本の名山』(富士学会監修 PHP研究所 2013)
p61「千円札にえがかれた富士山」として、「現在使われている千円札」と「旧五千円札(1984年発行開始)」に「逆さ富士」がえがかれていること、この逆さ富士は本栖湖の岸から見たものであること、「富士山写真家の岡田紅陽さんが撮影した写真「湖畔の春」がモデル」であることが書かれている。
【資料3】『世界文化遺産富士山のすごいひみつ100』(グループ・コロンブス編 主婦と生活社 2013)
口絵のひみつ11「千円札に富士山?」にも同様の記載がある。
また、レファレンス協同データベースを確認したところ、類似した以下の事例を発見した。
【事例1】旧500円札(岩倉具視が描かれているもの)の裏面に使われていた、名取久作氏が撮影した富士山の写真が見たい。( https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000105234 )
【事例2】現在流通している、日本のお金(札、硬貨)の絵または写真とその説明が載っている本を探している。小学生の子どもに説明したい。
( https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000032564 )
【事例1】の参考資料に掲載されていた、【資料4】『五千円札の富士山には、なぞがいっぱい!』(渡辺一夫著 アリス館 1999)は当館に所蔵がなかったため、取り寄せて内容を確認した。旧五千円札の裏側に印刷されている富士山について、図書館や日本銀行、大蔵省の印刷局、造幣局といった様々な機関で調べた内容が紹介されている。さらに、本栖湖を見下ろす場所から撮られた元の写真の撮影位置は、具体的にどこなのかを探索している。
(以降は2020年12月追加調査)
【資料5】『富士山のふしぎ100:日本一の山 世界遺産・富士山のなぜ』(富士学会監修 偕成社 2014)p77「Q56.千円札の富士山は、どこから見た富士山なの?」に解説されている。【資料2】【資料3】と同様に本栖湖ごしに見た富士山との記述があり、「富士山と向かい合わせにある山の岩の上から見た風景で、近くを国道300号線が通っている。」と、より詳細な場所の記述がある。撮影者の岡田紅陽についても説明されている。
また、山梨県身延町のホームページ内に、【資料6】「ライブカメラ」
( https://www.town.minobu.lg.jp/camera/ )として、千円札に描かれている富士山の説明や、同じ場所から撮影している写真、カメラの位置と撮影方向のイメージ、展望台の紹介があわせて掲載されている。
(インターネット最終アクセス:2020年12月24日)
- 回答プロセス
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(1)貨幣関係資料の書架をブラウジングし、以下の資料を確認した。
・『日本貨幣カタログ2012』(日本貨幣商協同組合編集 日本貨幣商協同組合 2011)を確認すると、新千円札(日本銀行券E号1,000円)の発行は2004(平成16)年11月1日だとわかった。
・『お札の館探検隊 なぜなぜ質問箱』(国立印刷局編集 国立印刷局 2012)p19に「日本を代表する富士山と桜」が描かれているとの説明があったが、撮られた場所はわからない。
(2)千円札発行当時の年鑑や新聞記事を確認し、【資料1】を提供した。
・『朝日学習年鑑 2004 調べ学習』(朝日新聞社 2004)p28「2004年秋、新しいお札がデビュー!」に千円札の説明はあるが、表面のみだった。
・新聞記事データベース「ヨミダス歴史館」でキーワード「千円札 富士山」で検索すると、【資料1】を発見した。
(3)富士山関係資料の書架をブラウジングし、【資料2】【資料3】の内容を確認し、提供した。
(4)レファレンス協同データベースで「富士山」と「紙幣」でAND検索したところ、類似した内容の【事例1】【事例2】を発見。【事例1】に掲載されていた、【資料4】を他館から取り寄せて内容を確認した。
(以降は2020年12月追加調査)
(5)富士山関係資料の書架を再度ブラウジングしたところ、【資料5】を発見。
(6)Googleで「千円札 富士山」と検索し、【資料6】が見つかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】「来月流通の新五千円、千円 人気の「若い記番号」札を県と塩山に振り分け=山梨」(『読売新聞』2004(平成16)年10月29日 東京朝刊 山梨2)p33
- 【資料2】『富士山の大図鑑 世界にほこる日本の名山』(富士学会監修 PHP研究所 2013)(0600486021)
- 【資料3】『世界文化遺産富士山のすごいひみつ100』(グループ・コロンブス編 主婦と生活社 2013)(0600489524)
- 【資料4】『五千円札の富士山には、なぞがいっぱい!』(渡辺一夫著 アリス館 1999)(千葉県立図書館未所蔵)
- 【資料5】『富士山のふしぎ100:日本一の山 世界遺産・富士山のなぜ』(富士学会監修 偕成社 2014)(0600500149)
- 【資料6】「ライブカメラ/身延町」https://www.town.minobu.lg.jp/camera/
- キーワード
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- 紙幣(シヘイ)
- 千円札(センエンサツ)
- 富士山(フジサン)
- 本栖湖(モトスコ)
- 山梨県(ヤマナシケン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 児童書
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000150755