レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/01/13
- 登録日時
- 2020/04/09 00:30
- 更新日時
- 2020/04/10 00:30
- 管理番号
- 6001042610
- 質問
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解決
パラオの民家に描かれているア・バイという絵に関する文献や記述、写真を探しています。
- 回答
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・『土方久功著作集 3 パラオの神話と伝説』(土方久功/著 三一書房 1993.2)
巻頭口絵(全12ページ)にア・バイとア・バイの絵のカラー写真(3点)、土方のスケッチしたア・バイの絵が載っています。附録には「ア・バイ」(p.207-214)と「ア・バイの絵」(p.215-235)の2つの論考があり、後者には各彫刻絵の示す意味が図と共に説明されています。写真は少ないですが、ア・バイの絵についてもっとも詳しい文献でした。
・『パラオ共和国:過去と現在そして21世紀へ』(須藤健一/監修 おりじん書房 2003.4)
p.47-48にコロールにあるベラウ・ナショナル・ミュージアムのバイと壁絵の接近写真、マルキョクのバイとその内部(梁の部分にも絵が描かれています)の写真があります。またp.26には、1983年当時の、ア・バイの絵が描かれたパラオ国際空港も掲載されています。
この本には1915(大正4)年にミクロネシアに派遣された東京帝国大学の研究者によって撮影された比較的鮮明な「東京大学総合研究博物館所蔵写真」も掲載されていて、「コロールのアバイ(集会所)」(p.70)、「コロールのアバイ破風」(p.71)、「アバイ」(p.78)、「男子集会所」(p.82:斜めからで不鮮明ですが、ア・バイの絵が描かれた建物が写っています)の写真も収載されています。
その他、わずかですが下記の本にもア・バイの絵が載っていました。
・『藝術新潮』第49巻第7号(新潮社 1989.7)
岡谷公二「異色作家発掘 南に行った男土方久功:南洋に憑かれた彫刻家の足跡」(p.106-124)の中、p.113に写真が載っています。土方はパラオに来て最初の仕事がア・バイの絵を写すことで、「この種の模写は相当数現存しており、アバイがほとんど失われてしまった今日、貴重な資料になっている」と書かれています(p.115)。
・『アジア写真集 8 南洋群島写真帖(アジア学叢書)』(大空社 2008.4)
1932(昭和7)年に南洋庁によって刊行されたものを2008年に復刊したものです。p.33に「パラオ島民集会所」の写真が載っています。1ページに1点ですが、古い写真のためア・バイの絵は不鮮明です。
・『日本地理大系 [別巻2] 満洲及南洋篇』(改造社 1930)
p.318に「パラオのアバイ」が2点載っています。1点は不鮮明ですが、コロールの首長のア・バイの絵はやや接近して撮影されていて、模様はある程度わかります。簡単な解説も付されています。
・『地球の歩き方リゾートスタイル R10 パラオ』(地球の歩き方編集室/編集 ダイヤモンド・ビッグ社 2019.3)
現在のパラオのガイドブックにも記載されています。先に紹介したベラウ・ナショナル・ミュージアムのバイです(p.85)。
[事例作成日:2020年2月29日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 民族学.文化人類学 (389 10版)
- 参考資料
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- 土方久功著作集 3 土方/久功∥著 三一書房 1993.2 (巻頭口絵、p.207-235)
- パラオ共和国 須藤/健一∥監修 おりじん書房 2003.4 (p.26、p.47-48、p.70-71、p.78、p.82)
- 藝術新潮 新潮社 40(7-9) (p.113、p.115)
- アジア写真集 8 大空社 2008.4 (p.33)
- 日本地理大系 [別巻2] 改造社 1930 (p.318)
- 地球の歩き方リゾートスタイル R10 2019-20 地球の歩き方編集室‖編集 ダイヤモンド・ビッグ社 2019.3 (p.85)
- キーワード
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- ア・バイ(ア・バイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- 地名・地域,図・絵
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000280365