レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 県立長野図書館 (2110021) | 管理番号 (Control number) | 県立長野-18-068 | |||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2018年09月11日 | 登録日時 (Registration date) | 2018年09月13日 17時52分 | 更新日時 (Last update) | 2018年09月19日 11時43分 | |||||
質問 (Question) | 1. 日中戦争、太平洋戦争の時、その戦争に対する思いを残した漢詩を知りたい。 2. 満州の生活での思いを残した漢詩を知りたい。 | |||||||||
回答 (Answer) | 1. 日中戦争・太平洋戦争 『歳々好縁 続・思い出の漢詩集』 高沢嘉津雄著 2001 【N990/53】 p.369 「戦雲空應知蹉跎 夢中故郷看山河 莫愁前途苦難道 不可忘勅終戦日」 昭和21年に書かれたことより太平洋戦争への詩として回答。意味は「敗戦という残念な結果になってしまった。国へ帰っても苦難な生活を覚悟しなければならない。しかし、その苦難に耐えて、日本再建に尽力しなければならない。」となる。 『信濃毎日新聞』 2007年(平成19年)5月26日の夕刊7面に大内兵衛の漢詩が東京都三鷹市の社会運動資料センターで見つかったとの記事あり。 「朝見梟盗摧銕錠 夕聞王師圧徐州 誰云幽囚必徒然 別有史眼壺中濶」 『信濃毎日新聞』によると、「この漢詩は、日本軍による三十八(1938)年五月の中国・徐州占領など内外騒然とする中「とらわれの身では何もできないと人は言うだろうが、自分には歴史を見る目が備わっており、留置場に閉じ込められても、狭苦しいとは思わないとの心境を伝えている。」とのことだった。 また、太平洋戦争に関して『信濃毎日新聞』には、2015年(平成27年)6月20日の夕刊7面に太平洋戦争中の心情を記した漢詩が見つかったとの記載あり。松江市の民家に保管されているため、詳しい情報は得られなかった。 2. 満州 『政治家と書 近現代に於ける日本人の教養』 松宮貴之著 雄山閣 2014 【728.21/マタ】 p.146 「帰来時事日紛々 何處親朋細話文 正是白雲紅葉節 皇城客舎又思君」 この漢詩は戦時中、大東亜省の顧問を務め、陽明学者である安岡正篤が詠んだものであり、意味は「帰国してみるとやはり時事問題に忙殺されてしまい、親しい友にも詳細な話ができずじまい。しかしちょうど白雲紅葉の好時節である。帝都の旅館で、君とともに語り合いたいものだ。」になる。「この詩は1938(昭和13)年10月に北京及び満州を旅行し、北京より帰朝した感想を述べたものである。」と記載あり。 | |||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1. 当館OPACで「漢詩 戦争」、「漢詩 満州」で検索。『政治家と書 近現代に於ける日本人の教養』に満州での生活が記されていたので、意味と合わせて回答。 2. 一般及び郷土のN990(漢詩文)をブラウジング。『歳々好縁 続・思い出の漢詩集』に昭和21年頃の戦争に向けた漢詩が見つかったので、意味と合わせて回答。 3. 満州の資料に漢詩がないか確認するため、郷土のN334をブラウジングしたが、見つからなかった。 4. 『信濃毎日新聞データベース』で「漢詩 戦争」、「漢詩 満洲」でキーワード検索したところ、2件見つかったので回答。一つは漢詩が記載されていたが、もう一つは民家に保管されているとしか記載がなかった。 | |||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 郷土 言葉 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||||
登録番号 (Registration number) | 1000242489 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |