レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/11/11
- 登録日時
- 2012/09/26 02:00
- 更新日時
- 2013/01/26 15:01
- 管理番号
- OSPR08110005
- 質問
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解決
藤井寺市歌の歌詞の1番に「たじひ野」という言葉がでてくる。「たじひ野」は、奈良期から平安期に見える河内国の郡名だということは考えられるが地名辞典や「藤井寺市史 補遺編」の地名索引を引くと、「丹比郡」「丹比邑」など漢字の表記のみがでてくる。「たじひ野」が河内国をしめすという記述がある本を探している。
市歌が作られたのが昭和48年で、作詞家は三上博司氏。作詞家が今も存命なら、直接聞いてみたい。
「藤井寺市史 補遺編」の地名索引の項、角川日本地名大辞典「大阪府」p.731は調査済み。
- 回答
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ひらがなではないが、『河内名所図会』第四巻に「丹比野」と記載されており、「すべて丹南丹北の両郡をいう」とある。
また、『大阪府の地名』Ⅱ(平凡社 1986.2)の河内国の項のp.804に丹比郡(たじひぐん)がでており、現在の行政区画は松原市・大阪狭山市の全地域と大阪市東住吉区、平野区、藤井寺市、羽曳野市・八尾市・堺市の一部にあたる。
同書によると「丹比郡の地は南東から南にかけての郡境に丘陵があるが、おおむね平坦な平野であるので、丹比野とよばれ」「『古事記』の履中天皇の段のはじめに出てくる」と書かれている。
『たじひのだより 松原市文化財情報誌』(松原市教育委員会地域教育振興課市史文化財保護課)No.1 p.1「はじめに」には、「大阪府のほぼ中央部に位置する松原市は、古代丹比(たじひ)"と呼ばれていました。」とある。
なお、『河内名所図会』の「丹比野」につづき紹介されている丹比神社(『河内名所図会には「たじひのじんじゃ」、『大阪府の地名』には「たじひじんじゃ」とルビがふられている)は旧美原町多治井にある。
作詞者の三上博司氏については、『藤井寺市史』通史編第二巻p.733に「市民から憲章文と市歌(作詞)を募集することになった」とあるので、一般市民の方と推察。当館に所蔵する名簿では見つからない。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 8版)
- 参考資料
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- 河内名所図会
- 大阪府の地名 Ⅱ(ページ:804)
- たじひのだより 松原市文化財情報誌 No.1([2001])(ページ:1)
- 藤井寺市史 通史編 第二巻(ページ:733)
- 藤井寺市 市民憲章・市歌・市民音頭(2012/08/30現在) (ホームページ:http://academic3.plala.or.jp/fujinan/fujisi/kensyo.shika/kensyo.shika.htm)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 大阪,地名・地域
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000111787