レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/02/07
- 登録日時
- 2015/03/16 00:30
- 更新日時
- 2015/10/16 17:33
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-140069
- 質問
-
解決
「俺は 自分の心臓の吸血鬼 永遠の笑いの刑に処せられて、しかも微笑することも最早できない あの偉大な見捨てられた人たちの中のひとりだ。」というシャルル・ボードレエルの作品のタイトルが知りたい。
- 回答
-
シャルル・ボードレールの作品のタイトルについて
シャルル・ボードレールの詩集『悪の華』に,タイトルが「我とわが身を罰する者」や「われとわが身を打ち据える男」等と訳された詩があります。翻訳者によって表現の仕方が様々ではありますが,資料1がご質問の内容と合致すると思われます。なお,【 】内は当館請求記号です。
資料1 『世界文学全集 26』筑摩書房, 1968【908/セカ69X/26】
鈴木信太郎訳「悪の華」より,pp.308-309 「我とわが身を罰する者 J・G・Fに獻げる」の項
「(前略)俺は 自分の心臓の吸血鬼, 永遠の笑ひの刑に處せられて,しかも微笑することも最早出来ない あの偉大な見棄てられた人たちの中の一人だ。」
《その他調査資料》
資料2 鶴見 俊輔[ほか]編『新・ちくま文学の森 4』筑摩書房, 1994【908/シン94X/4】
pp.6-8 「ボードレール 齋藤磯雄・訳 我とわが身を罰する者 J・G・Fに。」の項
「(前略)われ,わが心の吸血鬼なり, 痴笑ひこそ休むすべなけれ 微笑むことのはや叶はざる,かの偉いなる廃残の徒なり。」
※フランスの詩人,シャルル・ボードレール(1821-67)の代表的詩集「悪の華」(1857)の一編。
資料3 シャルル・ボードレール 杉本 秀太郎訳『悪の花』弥生書房, 1998【951/ホシ989】
pp.88-90 「われとわが身を打ち据える男 J・G・Fに献ず」の項
「(前略)おれはおれの血の吸血鬼である。 あのお見限り者の一人とは,たいしたもんさ。 永遠に大笑いするという刑を当てがわれ,もはや微笑というものが叶わぬこの身ぞ,あわれなるかな。」
資料4 ボードレール 北上 二郎訳『悪の華』金園社, 1967【951/ホシ676】
pp.174-175 「われとわが身を罰する者 J・G・Fに」の項
「(前略)俺は,本性からの吸血鬼だ。 永遠に罰せられた笑いに身を任し,決して微笑むことのない偉大なる世棄人の一人なのだ。」
資料5 ボードレール 粟津 則雄訳『ボードレール詩集』みすず書房, 1998【951/ホシ981】
pp.83-85 「自分自身を罰する者 J・G・Fに」の項
「(前略)おれはおれの心臓から吸う吸血鬼, 永遠の笑いの刑に処せられながら,もはやほほえむことの出来ぬ,世に捨てられた大いなる者のひとり。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩 (951 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- Baudelaire, Charles(ボードレール, シャルル)
- 悪の華
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000169086