レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/07/03
- 登録日時
- 2014/08/23 00:30
- 更新日時
- 2014/08/23 00:30
- 管理番号
- 6001003458
- 質問
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解決
ギヨーム・ド・ロリス著の薔薇物語の中に、英訳で「idleness」という名前の少女に見立てられたバラがでてくるのですが、日本語訳で、どのような名前になっているのか知りたいです。
- 回答
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「Romaunt of the rose」、「薔薇物語」をキーワードに調査しました。
『A concordance to the complete works of Geoffrey Chaucer and to the Romaunt of the rose』(by John S. P. Tatlock and Arthur G. Kennedy Senjo 1963)
p.463 「Idleness」の項目があり、RR.593「Lo sir, my name is Ydelnesse」
~RR.5800「defendyng hem from ydelnesse」までの記述があります。このRRはixページのAbbreviationsに「Romaunt of the Rose」と記載されていますので 「Romaunt of the Rose」に対応すると思われます。
『薔薇物語』(ギヨーム・ド・ロリス/作 篠田勝英/訳 平凡社 1996.6)【953/385N/ロリ】
ページ上部に番号が記載されており、593辺りを見るとp.22(580)、2行目に「お友達からは<閑暇>と呼ばれております。」の記述があります。p.509に 注)があり、「<閑暇>Oiseuse ラテン語 otium「余暇、休息」の派生形容詞 otiosus に由来する。Otium には「無為」のニュアンスはあるものの、本来は「勤労からの解放」という意味合いが強く、さらには「人間諸能力の開花」という積極的な意味を持ち、単なる「無為、怠惰」 otiositas とは区別される。その点でCDの英訳 Idleness は適切とはいいがたい。(以下略)」の記述があります。
また、p.698巻末の索引に<閑暇>の項目があります。
『薔薇物語』(ギヨーム・ド・ロリス/著 見目誠/訳 未知谷 1995.5)【951/79N】
こちらも同様に本文の下に番号が記載されています。584に「私のことを<閑暇>と呼んでいます。」の記述があります。
インターネットでは
「Project Gutenberug」 http://www.gutenberg.org/
「Romaunt of the rose」で検索すると次のページが表示されます。
「Chaucer’s Works, Volume 1 (of 7) — Romaunt of the Rose; Minor Poems by Chaucer」
http://www.gutenberg.org/ebooks/43089
HTML版から「Ydelnesse」で検索すると英語とフランス語の対照表があります。
「FRAGMENT A.」「英語」(593辺り)、 「LE ROMAN DE LA ROSE.」「フランス語」(580)辺りに
Lo, sir, my name is Ydelnesse; → Je me fais apeler Oiseuse が掲載されています。(2014/7/3現在)
http://www.gutenberg.org/files/43089/43089-h/43089-h.htm
[事例作成日:2014年7月3日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- フランス文学 (950)
- 参考資料
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- 薔薇物語 ギヨーム・ド・ロリス∥作 平凡社 (22,698)
- A concordance to the complete works of Geoffrey Chaucer and to the Romaunt of the rose by John S. P. Tatlock and Arthur G. Kennedy Senjo (ix,463)
- 薔薇物語 ギヨーム・ド・ロリス∥著 未知谷 (584)
- キーワード
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- 薔薇物語(バラモノガタリ)
- ギヨーム・ド・ロリス(ギヨーム・ド・ロリス)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000158767