レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/6/9
- 登録日時
- 2010/03/25 02:11
- 更新日時
- 2021/02/25 14:22
- 管理番号
- 中央-2009-23
- 質問
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江戸時代の湯島天神の宮地芝居について、特に役者、女形、小屋の様子、鳴り物、演目など宮地芝居と周辺の風俗が書かれた資料はないか。
- 回答
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国会図書館の雑誌記事索引を引くと、資料1のp.91-105に「幕末江戸の宮地芝居について-湯島天神社内の芝居を中心に」佐藤かつら著という論文に導かれる。論文には、参考資料が多数あがっている。
同一著者の論文「宮地芝居のゆくえ」が、資料2に掲載されている。芝神明社の宮地芝居を中心に書かれているが、湯島の宮地芝居にもふれている。p.122「表2 幕末・明治初期の小芝居興行場所」という表があり、天保改革前後から明治初期にかけて、小芝居が行われた場所と時期の一覧がある。『藤岡屋日記』『武江年表』『斉藤月岑日記』からひろい、表にしたものである。
資料3に『江戸名所図会』から引用した「湯島天満宮」の図があり、芝居小屋も描かれている。
また、『武江年表』から引用した興行の年月、興行主についての記述がある。その他『藤岡屋日記』から小屋の様子、出演者、状況等が引用されている。
資料4に「湯島の宮芝居」の項目がある。当時の川柳が引用され、観客動員の実態を知ることができる。
資料5に「オデデコ芝居」の項目があり、宮芝居についても触れている。(「オデデコ芝居とは低級な芝居」の意であると記述されている。)
資料6に「宮芝居をめぐって」の項目があり、『真佐喜のかづら』からの引用があり、文化文政期の宮地芝居が質的に向上し、官許の三座の大芝居を脅かすほどになったことが、記述されている。
資料7に『舞扇要用記』からの引用があり、「但し、屋根なし、晴天芝居、此類は薬を売為也、又香具芝居とも云、何れも大太鼓はならぬ事也、並一切もゆるされずと」とあり、小屋の様子がわかる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 歌舞伎 (774 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 近世文芸 75号 2002年1月 / 日本近世文学会 , 20020131
- 【資料2】 江戸の広場 / 吉田伸之∥編 / 東京大学出版会 , 2005.7 <T/210.5/5112/2005>
- 【資料3】 湯島天神誌 / [湯島神社∥編] / 湯島神社 , 1978.5 <T/32・17/1/ >
- 【資料4】 文京区史 巻2 / 文京区∥編 . 第2版 / 文京区 , 1981 <T/32・20/22/2>
- 【資料5】 文京区史 巻3 / 文京区∥編 . 第2版 / 文京区 , 1981 <T/32・20/22/3>
- 【資料6】 近世芸能興行史の研究 / 守屋毅∥著 / 弘文堂 , 1985.9 <7721/105/85>
- 【資料7】 東都劇場沿革誌料 上 / 関根只誠∥纂録 / 国立劇場芸能調査室 , 1983.3 ( 歌舞伎資料選書 6 ) <T/0・770/29/1>
- キーワード
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- 東京都
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000065586