レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/9/13
- 登録日時
- 2017/10/19 00:30
- 更新日時
- 2017/10/19 19:11
- 管理番号
- B2017口頭1001
- 質問
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解決
里芋の皮をむく際に手が痒くなることがありますが、その原因を知りたい。また、その解消方法が載っている資料があれば、そちらも紹介してください。
- 回答
-
里芋を調理する場合についての調査ですので、食品と植物の2つの観点から調べました。
食品関連の事典である資料1から資料3を調査したところ、手が痒くなる原因は「シュウ酸カルシウム」であるとの記述が見つかりましたので、ご紹介します。資料1には、痒みの解消方法に関する解説もありました。
植物関連の事典である資料4を調査したところ、こちらにも痒みの原因とその解消方法に関する記述がありましたので、あわせてご紹介します。【 】内は当館の請求記号です。
資料1
河野友美 編. 新・食品事典. 5 (野菜・藻類). 真珠書院, 1992.1 【PC2-E9】
野菜および藻類について、品種、成分、料理での用途などを解説した資料です。
pp.166-171に「サトイモ(里芋)」の項があり、p.169に「皮をむいたりするときに手がかゆくなることがあるが、それはシュウ酸カルシウムの針状結晶の刺激によるものとされている。」とあります。また、痒みの解消方法について、「手に炭酸水素ナトリウム(重曹)あるいは塩をつけるとかゆみがおさまる場合がある。」との記述があります。
資料2
農山漁村文化協会 編. 地域食材大百科. 第1巻 (穀類・いも・豆類・種実). 農山漁村文化協会, 2010.3 【PC2-J11】
日本のさまざまな地域食材について、特徴や調理での活用法などを紹介した資料です。
pp.336-342に「サトイモ」の項があり、p.339に「サトイモに含まれるシュウ酸カルシウムの結晶は,食べたときに舌や食道粘膜を刺激し,皮膚に触れるとかゆみを感ずる。」とあります。
資料3
食品総合研究所 編. 食品大百科事典. 朝倉書店, 2001.11 【PC2-G14】
豆類や芋類などの代表的な食品素材について、成分や利用方法などをまとめた資料です。
p.36に「c. サトイモ」の項があり、「生のサトイモのぬめりに触れるとかゆく感じるのはシュウ酸カルシウムの針状結晶が皮膚を刺激するためである。」とあります。
資料4
青葉高 [ほか]編. 園芸植物大事典. 小学館, 1994.4 【RB2-E93】
野菜や果物などを含む園芸植物全般について、形態や生態、栽培方法などを解説した資料です。
pp.960-963に「サトイモ」の項があり、p.961に「えぐ味はシュウ酸石灰によるものであり,(中略)皮膚に触れるとかゆみを覚えるが石けんやアンモニア水で洗えばよい。」とあります。
その他、食品の成分に関する情報を調べたい場合は、次の国立国会図書館提供調べ方ページ「リサーチ・ナビ」内の調べ方案内をご覧ください。
・調べ方案内「食品について調べる」(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-577.php)
・調べ方案内「食品工学について調べる」(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-428.php)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 蔬菜園芸 (626)
- 参考資料
- キーワード
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- 里芋
- サトイモ
- シュウ酸カルシウム
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000223477