レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/9/9
- 登録日時
- 2009/06/30 02:10
- 更新日時
- 2017/04/04 11:05
- 管理番号
- B2008F0747
- 質問
-
解決
1972年、山陽新幹線に新大阪-岡山間が開通した際、兵庫県太子町老原のあたりは、どのような方法で測量されたのか知りたい。
- 回答
-
当館は大半の新幹線工事誌を所蔵していますが、山陽新幹線の兵庫県内の工事誌『山陽新幹線新大阪・岡山間建設工事誌』は所蔵しておりません。当館の新幹線工事誌の所蔵状況についてはテーマ別調べ方案内の「工事誌(新幹線)」( http://www.ndl.go.jp/jp/data/theme/theme_honbun_400259.html )をご参照ください。
お尋ねの兵庫県揖保郡太子町老原を含む区間ではありませんが、同種の工事誌である『山陽新幹線工事誌 : 大門・小瀬川間』(日本国有鉄道広島新幹線工事局編 [広島] 日本国有鉄道広島新幹線工事局 1975 当館東京本館所蔵 請求記号:NA161-36)にて、どのような測量が行われたかを回答いたします。
本書第4編「用地」第2章「用地測量及び登記」第1節「用地外注調査、測量及び登記外注」のp.130に以下の記述があります。
“1. 用地外注調査、測量
用地外注調査測量等積算要領は、昭和42年5月、本社からその標準が示され地域ごとの測量範囲は、およそ次のとおりであった。
繁華市街地 測量幅 60m
普通市街地 〃 70m
郊 外 地 〃 80m
トンネル上部 〃 25m
しかしながら、実情にあわない面もあり、改正したい意見は、各局とも持っていたため、昭和46年11月に一部改正が行なわれ広幹工としては、次の測量範囲で施行することにした。
繁華市街地 測量幅 60m(左右30m)
普通市街地 〃 80m(〃 40m)
市街地近郊 〃 100m(〃 50m)
農 耕 地 〃 100m(〃 50m)
山 間 地 〃 100m(〃 50m)
山 岳 地 〃 100m(〃 12.5m)
以上の測量幅は標準であって、実地の測量にあたっては、現地の地形、状況等に応じ実施することとした。
なお、外注における実績は、表4-2-1のとおりである。”
「表4-2-1 用地調査測量実績表」(p.130-131)には、件名(例:山陽新幹線福山市地内用地調査測量)、粁程、請負者名、着工、竣工の各項目が記載されており、このp.130~131に記載された情報と同様の内容が、『山陽新幹線新大阪・岡山間建設工事誌』に記載されていれば、太子町老原地区の測量方法、担当業者、測量時期を知ることができると考えられます。
Webcat Plus ( http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/HolderList?txt_docid=NCID%3ABA34548092 )によると、『山陽新幹線新大阪・岡山間建設工事誌』の所蔵館は以下の通りです。
・宇都宮大学附属図書館工学部分館、
・熊本学園大学付属産業経営研究所、
・大阪産業大学綜合図書館、
・大阪市立大学学術情報総合センター、
・追手門学院大学附属図書館、
・東北大学附属図書館工学分館、
・龍谷大学深草図書館
インターネットの最終アクセス日は2008年9月12日です。
(2017年4月4日追記)--------------
『山陽新幹線新大阪・岡山間建設工事誌 第2版』を確認したところ、「用地調査及び測量の範囲」(pp.141-143.)の記載があるほか、「表2-1-1 測量外注実績表」(pp.142-143.)に、兵庫県太子町の建設粁程(始点・終点)、延長粁、期限(着工・完成)、請負業者名等の記載があるという追加情報をいただきました。
なお、当館では同資料の所蔵が無く、本情報について確認できておりません。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 鉄道工学 (516 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 山陽新幹線
- 工事
- 測量
- 照会先
- 寄与者
-
- 神戸市外国語大学学術情報センター
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000056097