レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年12月15日
- 登録日時
- 2011/01/12 17:33
- 更新日時
- 2011/01/19 17:20
- 管理番号
- 福井県図-20101215
- 質問
-
未解決
隋の書家「陳仁稜」は襄陽にある石経『阿弥陀経』を「書いた」と云われているが、その「書いた」というのが「揮毫した」という意味なのか、それとも「文章を作った」という意味なのかが不明。陳仁稜に関する資料があれば教えてほしい。
- 回答
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不明
- 回答プロセス
-
・『日本美術作品レファレンス事典』書跡篇(中国の書)日外アソシエーツ 2001 記載なし
・『書道辞典』飯島春敬/編 普及版 東京堂出版 1995 ISBN:4-490-10383-2 記載なし
・『書の総合事典』井垣清明/編著 柏書房 2010 ISBN:4-7601-3571-5 記載なし
・『総合佛教大辞典』法蔵館 2005 ISBN:4-8318-7070-6 資料コード:1014624314 請求記号:180.3/ソウコ p23阿弥陀経の項より、「襄陽の竜興寺には隋の陳仁稜が刻んだ石刻阿弥陀経があって、これには羅什訳の「一心不乱」の下に二二字が加えられている」とある。ただしこれだけでは、もともとの阿弥陀経に部分については揮毫したと判断できるが、22字の部分について陳仁稜が揮毫したのか、文章を作ったのかは判断できない。
・他にも書道関係の本を調べてみたが、当館では陳仁稜に関する記述を見つけることができなかった。
・Googleで「陳仁稜」「竜興寺」「石刻阿弥陀経」など検索してみたが、関連するようなページは発見できなかった。
*近畿大学さまよりコメント情報*
『浄土三部経の研究』 / 藤田宏達著 岩波書店 , 2007 ISBN:9784000234337
p.144
2 襄陽石経の異文
p.145
「襄陽石経の年代についても、元照は梁代、王日休は隋代の書としているが、どちらも疑問である。すでに明の袾宏が右書[『阿弥陀経疏鈔』]において、異文の二十一字は前人が註釈した文をそのまま誤って本文の中に混入したものであると述べている。房山雲居寺石経を見ても、一番古い唐刻の『阿弥陀経』にはこの二十一字(もしくは二十五字)は見当たらないから、この異文は唐代以降、おそらくは唐末宋初のころの加筆と見てよいであろう。」
「襄陽石経の異文は唐代以降の何人かによって加えられたものであり、本来羅什訳『阿弥陀経』には存在しなかったことは明らかである。」
p.111
III 『阿弥陀経』の諸本対照表
- 事前調査事項
- NDC
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- 書.書道 (728 8版)
- 仏教 (180 8版)
- 参考資料
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- 『総合佛教大辞典』法蔵館 2005 ISBN:4-8318-7070-6 (当館資料コード:1014624314 請求記号:180.3/ソウコ)
- キーワード
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- 陳仁稜
- 阿弥陀経
- 照会先
- 寄与者
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- 近畿大学
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000076410