矢部大膳亮についてどこに住んでいたか、どういう人物であったかなどを知りたい。

矢部大膳亮の名前が見られる文書はいくつか確認できたが、人物について記されている資料は見つからなかった。関係の記述のあった、以下の資料を紹介した。

『武州文書　18　秩父郡』（服部誠一手写　小野文雄手写　埼玉県立図書館　1952-1953）
p460「齋藤定盛書状写」に、矢部大膳亮の名あり。
『新編埼玉県史　資料編6（中世2）古文書』（埼玉県編　埼玉県　1980）
p863「齋藤忠盛書状写（武州文書　十八秩父郡所収）」に、矢部大膳亮の名あり。

『日本の時代史　12　戦国の地域国家』（石上英一〔ほか〕編　吉川弘文館　2003）
p163に次の記述あり。
　「永禄十一・十二年の駿遠攻防戦でも、北条氏は敵方に離反した渡辺右衛門尉分の兵糧と「御蔵納之兵粮」を杉本弥二郎に一旦預け（静岡県史資料編7　3517号）、のち渡辺分を矢部大膳亮に遣わしている（同　3572号）。」

《静岡県史編さん収集資料検索システム》で〈北条家朱印条〉を検索すると、以下の史料がヒット。
（ http://multi.tosyokan.pref.shizuoka.jp/kenshi/dfp.view_data.form?data=%2F%E8%B3%87%E6%96%99%E6%83%85%E5%A0%B1%2F0000000004-SZA0128448&sortKey=&sortOrder=false&sortItemType=&searchterm=&permissionTerm=&detailterm=&searchCategory=&selectCategory=&currentPage=1&pageSize=20&template=&isSynonymsSearch=false 　静岡県立中央図書館　2012/04/25最終確認）
資料名：北条家朱印状
資料年月日：推定 永禄12年正月12日
作成者・差出：（印文「禄寿応穏」）
受信者・宛所：矢部大膳亮
刊本掲載「静岡県史料」第1輯―622頁、「静岡県史」資料編中世三―3572号（1360頁）

『静岡県史　資料編7　中世』（静岡県編集　静岡県　1994）
p1360「北条家朱印状（杉本文書　清水町久米田）」に、矢部大膳亮の名あり。
『静岡県史料　1』（静岡県編　静岡県　1932）
p622「北篠家兵糧付与朱印状」　上記「北条家朱印状」と同じもの。

『戦国大名と公儀　歴史科学叢書』（久保健一郎著　校倉書房　2001）
p36「表Ⅰ-1　北条氏関係「大途」文言収載文書一覧　番号115」に次の文書あり。
　「（天正18年）9.4　北条氏邦書状写　矢部大膳亮　赤見文書　戦国遺文3992（文書番号）」
『戦国遺文 後北条氏編　5』（東京堂出版　1993）
p118「北條氏邦書状写　○赤見文書　矢部大膳亮あて」あり。
翻刻のみ、読み下し文等内容がわかるものはなし。

その他調査した資料は以下のとおり。　
『埼玉県人物誌』（加藤三吾著　歴史図書社　1976）
『埼玉の苗字　名前風土記』（大沢俊吉著　さきたま出版会　1983）
『地方別・日本の名族　4　関東編』（オメガ社編　新人物往来社　1989）
『埼玉県人物誌　上・中・下』（埼玉県立文化会館編　埼玉県立文化会館　1963-1965）