レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年12月16日
- 登録日時
- 2013/01/13 15:00
- 更新日時
- 2015/03/05 11:35
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 京都市中央2012-044
- 質問
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解決
【加賀百万石】などの,江戸時代の1石(こく)は,現代の何円か。
- 回答
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米1石が現代の何円か,数値が示されている資料
1『一目でわかる江戸時代 地図・グラフ・図解でみる』(竹内 誠/監修,市川 寛明/編 小学館 2004)p18~19【物価と米価,貨幣価値はどうだったのか?】
[安定していた米価]より,「米1石=金1両をおおざっぱな基準としてよいだろう。」
[1両の価値は十数万円?]より,「では,江戸時代の1両は,現在の価値に当てはめるといくらぐらいになるのか。何を比較の基準にするかで,ずいぶん違ってくるようだ。ここでは,職人の賃金を基準にしたものと米の値段を基準にしたものを示したが,30万円と5万5500円と大きな差がある。その中間の十数万円とみるのが適当だろうか。」
[江戸後期の貨幣の価値]図に,現代の職人の賃金から算出した「現代感覚」金1両=30万円,現代の米の値段から算出した「現在価値」金1両=5万5500円(磯田道史『武士の家計簿』による),とあり。
2『武士の家計簿』(磯田 道史/著 新潮社 2003)p55【表2,江戸時代の貨幣と価値】
米1石=「現代感覚(現代の賃金から換算)」27万円,「現在価値(現在の米価から換算)」5万円
「典拠:猪山家文書「入払帳」天保14年7月の両替データ」とあり。
3『時代考証事典』(稲垣 史生/著 新人物往来社 1979)p59【俸禄を現在の金に直す法】
「ところで禄米を両に直す代りに,いきなり現在の円に直したらどうであろう?…昭和46年の東京米価は,10キロ当り1520円--1石に直すと2万1280円である。」
4『歴史考証事典 第6集』(稲垣 史生/著 新人物往来社 1990)p183【200石取りの旗本の収入換算表】
「1石=140キロ,標準米10キロ=3740円(1990年当時),1キロ=374円」とあり。計算すると,1石=140キロ=5万2360円。
5 ウェブサイト「日本銀行金融研究所貨幣博物館」トップページ→「お金の歴史」→「お金の歴史に関するFAQ」→「5. 江戸時代の一両の現在価値はどのくらいですか?」→「江戸時代の1両は今のいくら?―昔のお金の現在価値―(pdf)」(2012年12月16日確認)
[江戸時代の1両は今のいくら?-答え:簡単にはいえません]とあり。2つ目のQ[Q.目安として知る方法はありますか?][A.目安として知る方法に,当時のモノの値段を現在と比べてみる方法があります。]に「■お米で換算すると 江戸時代のお米の値段 米1石(約150kg)=1両とすると…(18世紀)」1両=何円になるかの計算式あり。
- 回答プロセス
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◎日本史に関する資料を調べる-米1石の当時の相場が金銀でいくらかがわかるが,金銀が現代の円に換算されていない。
●『大江戸復元図鑑 武士編』(笹間 良彦/著画 遊子館 2004)p23【米1石の概算値段の変遷】表
「米1石の値段:銀(匁),金貨⇒銀貨の換算値(両⇒匁),金貨で米100石を買うと(両)」について,「元和1年(1615年),元禄9年(1696年),宝暦1年(1751年),天宝7年(1836年),文久3年(1863年)」の変遷がわかる。
●『なるほど!大江戸事典』(山本 博文/著 集英社 2010)p16【米の単位と相場<米1石の相場>】表
米1石の相場:銀(匁)について,「慶長5年(1600),寛永元年(1624),慶安2年(1649),延宝3年(1675),元禄13年(1700),享保15年(1730),宝暦6年(1756),享和2年(1802),天保元年(1830),慶応2年(1866)」の変遷がわかる。
●『岩波日本史辞典』(永原 慶二/監修,石上 英一/[ほか]編集委員 岩波書店 1999)p1616~1617【近世米価・金銀比価変遷表】
米1石あたりの「江戸米価:金額(両),大坂米価:銀(匁)」について,「承応1(1652)~慶応3(1867)」年毎の変遷がわかる。
●『日本史総覧 4 近世』(今井 堯/[ほか]編集委員 新人物往来社 1984)p587~612【近世米価一覧】
米1石あたりの価格:金(両)または銀(匁)について,「出羽,会津,信濃,江戸,名古屋,京都,大坂,広島,熊本,その他」各地の,「慶長元年(1596)~慶応3年(1867)」の変遷がわかる。空欄もある。
◎物価に関する資料を調べる-米1石の当時の相場が金銀でいくらかがわかるが,金銀が現代の円に換算されていない。
●『江戸物価事典』(小野 武雄/編著 展望社 2009)p443~475【米・米価年表】
「米相場」「凶作・飢饉と米価」「米の買売の単位と呼称」「米相場表」
◎単位に関する資料を調べる-【石】についてのわかりやすい文章が見つかった。
●『ニッポンのサイズ』(石川 英輔/著 淡交社 2003)p46~54【第5章 米1石という量】
「加賀百万石という言葉を知っている人は多いはずだ。前田家の領地だった加賀国で1年間に生産できる米を体積で示した数,つまり石高が100万石だったという意味であり,基幹産業だった稲作の規模によって大名領の経済力を示した数値である。」
「かつての日本では,1年1人1石といって,1石とは,1人の日本人が1年間に食べる米の量だった。…100万石は,100万人が1年間食べられる量なのだ。」
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 度量衡.計量法 (609 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 石高
- 米価
- 物価
- 度量衡
- 単位
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000126801