レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年05月09日
- 登録日時
- 2014/07/17 00:30
- 更新日時
- 2014/07/17 16:02
- 管理番号
- 相橋-H26-043
- 質問
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解決
「栄西」の読み方に、「えいさい」と「ようさい」の二通りある。読み方の使い分けのいわれが知りたい。
- 回答
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一般的には、「栄西」を「えいさい」と発音しているが、建仁寺では伝統的に「ようさい」と呼んでいると回答した。又、回答に結びついた⑤、⑥の資料を紹介した。
- 回答プロセス
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市内OPACで“栄西”をキーワードに検索し、次の資料を見つけた。
①『栄西』多賀宗隼/著 吉川弘文館 1986 (相模大野図書館請求記号:188.82)
②『栄西禅師と臨済宗』平野宗浄/編 吉川弘文館 1985 (相模大野図書館請求記号:188)
栄西に関する記述はあるが、回答に結びつく内容は見つからなかった。
仏教に関する棚をブラウジングした結果、次の資料が見つかった。
③『事典日本の名僧』今泉淑夫/編 吉川弘文館 2005(自館請求記号:R182)
④『日本仏教史辞典』今泉淑夫/編 吉川弘文館 1999(自館請求記号:R182)
いずれにも栄西に関する記述はあるが、回答に結びつく内容は見つからなかった。しかし、記述から臨済宗の建仁寺の僧侶であることがわかった。
検索エンジンGoogle(http://www.google.co.jp/ 2014/04/20 最終確認)でキーワード“建仁寺”で検索した結果、臨済宗 黄檗宗 公式サイト(http://www.rinnou.net/)を見つけた。
この中に、東山 建仁寺(http://www.rinnou.net/cont_03/12kennin/)の詳細を見つけ確認したところ回答にあたる内容が見つかった。「(前略)開山 栄西禅師 開山の栄西という読み方は、寺伝では「ようさい」といいますが、一般には「えいさい」読まれています。(後略)」とある。
市内OPACでキーワード“建仁寺”で検索した結果、次の資料が見つかった。
⑤『古寺巡礼京都 23 新版』小堀康巖/著 淡交社 2008(自館請求記号:185.916)
p83に「(前略)一般的には、又学校教育でも「栄西」を「えいさい」と発音しますが、寺では伝統的に「ようさい」と呼んでいます。(後略)」とある。
さらに神奈川県内公共図書館横断検索システム(http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/opac/CrossServlet 2014/4/23 最終確認)でキーワード“栄西 建仁寺”で検索した結果、次の資料が見つかった。
⑥『日本仏心の心 5』日本仏教研究所/編 ぎょうせい 1981(神奈川県立図書館請求記号:180.21)
p19-20に「(前略)開山の栄西という名の正しいよみ方は「えいさい」か「ようさい」かと、よくたずねられる。江戸時代の当寺の学僧、高峰東晙(1736~1801)は、『興禅護国論解』の中で、「栄」の字に「イヤウ」とふり仮名をつけておられるから「ようさい」と発音するのが、古来の伝承である。しかし、室町時代の古い辞書『節用集』などには、「えいさい」「ようさい」両様にふり仮名されており、既にその頃から両様のいい方がされたものである。そして、建仁寺創建のとき木を曳くにあたり、「えいさい、ようさい」と開山の名を呼ばせたという伝説まで生まれている。(後略)」と回答にあたる記述を見つけた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 寺院.僧職 (185 9版)
- 参考資料
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- 『古寺巡礼京都 23 新版』小堀康巖/著 淡交社 2008 , ISBN 9784473034939
- 『日本仏教の心 5 栄西禅師と建仁寺』日本仏教研究所/編 ぎょうせい
- キーワード
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- 栄西
- 建仁寺
- 臨済宗
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000156386