レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/02/01
- 登録日時
- 2009/03/12 02:10
- 更新日時
- 2009/03/12 02:10
- 管理番号
- tr165
- 質問
-
解決
明治23年に福島県の田村郡長・氏家直綱が栃木県芳賀郡長として転出したのだが、芳賀郡長としての任期やエピソードについて知りたい。
- 回答
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氏家直綱の芳賀郡長任期については、
『栃木県自治制史』(倉澤廣吉/編 下野日日新聞民報社 1903)
p14に「氏家 直綱 (自明治二十三年七月 至明治二十八年五月)」との記載があります。
また、明治23年7月12日の下野新聞につぎの記事が見られました。(旧字は新字に置き換え)
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「●芳賀郡長の新任 福島県田村郡長たりし正八位氏家直綱氏は本県芳賀郡長(奏任官六等上級俸)に任ぜられたり」
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退官につきましては、明治28年5月の下野新聞につぎの記事が見つかりました。
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5月4日
「●氏家芳賀郡長 先日辞職を願出でたる赴なりしが愈々依願免官となりたる由なるか後任の定まらぬ為未めた発表されざるなるべしと尤後任には本県某警部が多分任用せらるへしと伝う」
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5月5日
「●各郡長更迭の風説 氏家芳賀郡長の辞表を差出し既に聞届けられたるも後任者なき為め未た発表せざる由は前号の紙上に記載する如くなるが尚聞く所に由ば那須下都賀郡長は両三日前辞表を出し...(後略)」
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5月7日
「雑報
●郡長の更迭 本県各郡長の更迭あるべしとは前号の紙上に報道する所ありしが愈々左の如くに任免せられたり(中略)
栃木県警部 郷田 侃
任芳賀郡長(叙高等官八等)
下都賀郡長 那須 均
芳賀郡長 氏家 直綱
依願免本官
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●郡長の更迭に就て 前項にも記載する如く本県下各郡長の更迭は本紙上に屡々予報せし如く愈々事実となり昨六日の官報を以て公けにせられたり(中略)
芳賀郡に至りては数年の在職中絶えて治績の見るべきものなく悠々有邪無邪の間に経過せし氏家直綱氏依願免官の恩命を蒙りたる後釜としては幾久しく県下自由党員の重なるもの及び或る種の書画屋などヽも殊に親密の関係ありとの浮名も盛んなる好男子の警部郷田侃氏が栄任せられたれば爾後同郡に於ける正義派抔を称する多数の連中をして時々意外の感涙に咽ばしむることもあるべきか何には兎もあれ河内芳賀両郡の自由党と言はるヽ側の人々にありては定めし近々の中に盛大なる歓迎会を開きヤンヤと祝宴を催ほすことなるべしといふものあり...(後略)」
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5月9日
「●郷田芳賀郡長 去六日早々赴任の上事務の引継を受けしが再び帰宮して家族を引き纏め真岡町に移る筈なりといふ」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 地方自治.地方行政 (318 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 郡長
- 自治制史
- 氏家直綱
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000052290