レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年12月02日
- 登録日時
- 2021/01/27 10:08
- 更新日時
- 2021/01/27 10:26
- 管理番号
- 京歴-535
- 質問
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解決
宇治川遊園地の記事を雑誌『おけいはんLeaf』のVol.9で見た。詳しく調べたい。『おけいはんLeaf』のバックナンバーはあるか?
- 回答
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当館で『おけいはんLeaf』(①)のバックナンバーをVol.1から所蔵している。
ただし、内容を確認したが、他の号には宇治川遊園地に関する記載はなかった。
『走れ!!おとぎ電車:昭和30年代の街と暮らし』(②)のpp.9-11に、昭和25年10月11日に京阪電車が、宇治川遊園地の遊戯施設としておとぎ電車を開通させたことが書かれている。おとぎ電車は、大正時代に宇治川電気が設置した資材運搬用の電気軌道を、当時管理していた日本発送電株式会社から京阪電車が借用し、旅客誘致のために活用したものである。
p.11には京阪電車が刊行した宇治川ラインのパンフレットが掲載されている。その中で宇治川遊園地が紹介されており、「宇治川峡谷中最も眺望のよい「お伽電車」の終点堰堤に宇治川遊園地があります。すべり台、ブランコ等の子供遊戯器具、休憩所、売店(貸むしろ、湯茶の接待)等あり、昼食休憩に是非御利用下さい。」とある。
p.23に、天ヶ瀬ダム建設のため、おとぎ電車が昭和35年5月31日で運行を終了したことが書かれている。
- 回答プロセス
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『おけいはんLeaf』(①)Vol.9のp.13に掲載の記事「知ってた?宇治川遊園地」によると、昭和25年から10年間ほど、宇治に遊園地があり、「おとぎ電車」が走っていたことが簡単に紹介されている。
『おけいはんLeaf』の他の号を確認したが、Vol.9以外には宇治川遊園地に関する情報は掲載されていなかった。
①の記述から、キーワード「おとぎ電車」で当館の蔵書検索システムを検索し、出てきた②③④を確認した。
『走れ!!おとぎ電車:昭和30年代の街と暮らし』(②)には宇治川遊園地に関する記述があったが、『おとぎ電車が走った頃:昭和30年代の暮らしと風景:宇治市歴史資料館特別展』(③)のpp.6-13、『宇治川おとぎ電車ばなし:湖底に沈んだトロッコ列車の元祖』(④、「鉄道ファン」2000年抜刷(pp.72-79))には、おとぎ電車についての記述はあるものの、宇治川遊園地への言及はない。
②③④より、おとぎ電車の運営が京阪電車によることがわかったため、京阪電車の社史『京阪百年のあゆみ』(⑤)を確認した。
⑤pp.242-243「おとぎ電車と宇治川ライン観光」、pp.736-737「宇治川ラインとおとぎ電車」でもおとぎ電車について触れられているが、遊園地についての記述は少ない。
宇治市の歴史・地誌についての本を並べた棚(日本十進分類法(NDC)216.2および291.62,府内地理区分K25-1)を調べ、『宇治の今昔:宇治市全域』(⑥)を見つけた。
⑥のpp.147-150「おとぎ電車と宇治川ライン」に、おとぎ電車についての記述と昭和30年代頃の写真が掲載されているが、宇治川遊園地に関する記述はない。
- 事前調査事項
- NDC
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- 鉄道運輸 (686)
- 参考資料
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- ①『おけいはんLeaf:電車に乗って、新しい京都に出会う、16ページの小さな旅へ』リーフ・パブリケーションズ編 京阪電気鉄道 (当館請求記号:||オケイ||K)
- ②『走れ!!おとぎ電車:昭和30年代の街と暮らし』宇治市歴史資料館編集 宇治市歴史資料館 2010 (当館請求記号:K25-1||686.216||U57||)
- ③『おとぎ電車が走った頃:昭和30年代の暮らしと風景:宇治市歴史資料館特別展』宇治市歴史資料館編集 宇治市歴史資料館 2002 (当館請求記号:K25-1||686.216||U57||)
- ④『宇治川おとぎ電車ばなし:湖底に沈んだトロッコ列車の元祖』高橋弘[著] 交友社 2000 (当館請求記号:K25-1||686.21||Ta33||)
- ⑤『京阪百年のあゆみ』京阪電気鉄道株式会社経営統括室経営政策担当編集 京阪電気鉄道 2011 (当館請求記号:K0||686.067||Ke23||1)
- ⑥『宇治の今昔:宇治市全域』辻ミチ子監修 郷土出版社 2010 (当館請求記号:K25-1||216.2||Ts41||)
- キーワード
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- 宇治川遊園地
- おとぎ電車
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292976