レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/01/28
- 登録日時
- 2021/03/20 00:30
- 更新日時
- 2021/03/20 00:30
- 管理番号
- 6001048494
- 質問
-
解決
においがきっかけで過去の記憶を思い出す現象のことを何というか知りたい。
- 回答
-
においがきっかけで過去の記憶を思い出す現象のことをプルースト現象といいます。
以下の資料に記述がありました。
・『香りの百科事典』(谷田貝光克/編 丸善 2005.1)
p.596に「においにはそのにおいと結びついた過去の経験を鮮明に思い出させる特別な性質があるといわれてきた。たとえば、フランス人の小説家プルーストは、においは他の感覚事象よりも過去の記憶と強く結びついていることを、その著書『失われた時を求めて』の中で象徴的に描写した。そのためにおいをきっかけとしてフラッシュバックすることをプルースト現象とよぶ。」という記述があります。
・『ふと浮かぶ記憶と思考の心理学:無意図的な心的活動の基礎と臨床』(関口貴裕、森田泰介、雨宮有里/編著 北大路書房 2014.3)
p.39に「匂いとの遭遇時にそれに関連した過去の出来事がありありと想起される現象は、作家マルセル・プルースト(Proust,1913)によって極めて印象的に記述されたことから、一般的にプルースト現象(Proust phenomenon)と呼ばれている。」という記述があります。
・山本晃輔「におい手がかりが自伝的記憶検索過程に及ぼす影響」『心理学研究』79(2)(日本心理学会編集委員会/編 日本心理学会 2008.6)p.159-165
p.159に「作家プルーストは紅茶に浸したマドレーヌのにおいによって、忘れていた幼少期の記憶をありありと思い出したという。このように、におい手がかりが主な引き金となり、失われた過去の記憶が甦る現象は、一般的にプルースト現象と呼ばれる。」という記述があります。
[事例作成日:2021年1月28日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 油脂類 (576 10版)
- 普通心理学.心理各論 (141 10版)
- 参考資料
-
- 香りの百科事典 谷田貝/光克∥編集委員長 丸善 2005.1 (596)
- ふと浮かぶ記憶と思考の心理学 関口/貴裕‖編著 北大路書房 2014.3 (39)
- 心理學研究 日本心理學會 日本心理学会 79(1-6)(2008.4-2009.2) 6号:79巻総目次 (159)
- キーワード
-
- プルースト現象(プルーストゲンショウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000295533