レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/06/23
- 登録日時
- 2018/08/26 00:30
- 更新日時
- 2018/08/28 12:00
- 管理番号
- 所沢吾妻-2018-005
- 質問
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解決
『東海道中膝栗毛』の「膝栗毛」という言葉には「歩いて旅をする」という意味があるが、この言葉はいつ頃から使われていたのか知りたい。
『東海道中膝栗毛』が書かれたときにはすでにこの言葉はあったのか。
- 回答
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『東海道中膝栗毛』と『続膝栗毛』は1802年から1822年にかけて出版されましたが、「膝栗毛」という言葉自体は、それ以前の17世紀前半に使用されていた例があります。
下記の資料が記載があります。
〇『日本国語大辞典 第11巻』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001年
- 回答プロセス
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1、確認したが記載のなかった資料
△『現代語抄訳で楽しむ東海道中膝栗毛と続膝栗毛』 [十返舎一九/作] KADOKAWA 2016年
p3「『膝栗毛』とは、「馬やかごなどの乗り物に乗らないで、徒歩で旅行すること」とあるが、いつ頃から使用されていたかは記載なし。
p4「享和二年(1802)から文化十一年(1814)にかけて『東海道中膝栗毛』を出版、発端・初編から八編まで全十八冊。さらに、文化七年から文政五年(1822)にかけて、『続膝栗毛』初編から十二編まで全二十五編を出版した」と記載あり。
△『広辞苑』 新村出/編 岩波書店 2008年
p2352「膝栗毛」の項に「①(膝を栗毛の馬の代用とする意)徒歩で旅行すること」とあるが、いつ頃から使用されていたかは記載なし。
×『新明解語源辞典』 小松寿雄/編 三省堂 2011年
×『語源』 山田俊幸/編著 PHP研究所 2005年
×『ブリタニカ国際大百科事典 13』 フランク・B・ギブニー/編集 TBSブリタニカ 1995年
2、自館に資料がなかったため、本館参考室へ問い合わせ
〇『日本国語大辞典 第11巻』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001年
p245「膝栗毛」の項に「①馬やかごなどの乗り物に乗らないで、徒歩で旅行すること」とあり、また下記の用例が記載されている。
*四河入海(17C前)二三・二「別に求はないぞ。さる程にひさくりげでいくぞ」
*俳諧・山の井(1648)秋「馬でゆかぬけふの月見やひざくり毛」
*談義本・当世下手談義(1752)三・娯足斎園茗小栗の亡魂に出逢ふ事「足の乗物は随分堅固に生れたる膝栗毛」
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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- 日本国語大辞典 第11巻 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001.11 813.1 4-09-521011-7
- キーワード
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- 膝栗毛
- 東海道中膝栗毛
- 語源
- 言葉
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000241231