レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年01月11日
- 登録日時
- 2019/06/01 16:49
- 更新日時
- 2019/06/01 17:04
- 管理番号
- 相橋-R1-002
- 質問
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解決
「額田王に関する記述が少ないのはなぜか」ということについて書かれている本や資料があれば読みたい。
(人物像や生涯に関する情報は不要)
- 回答
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資料①~⑤を閲覧後、貸出した。
また、資料⑥の該当箇所を複写された。
- 回答プロセス
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自館OPACでキーワード“額田王”で検索した結果見つかった資料のうち、次のものを案内した。
①『額田王の謎』 梅澤恵美子/著 PHP研究所 2003 (自館請求記号:B911.122)
「はじめに」のP4に「だが不思議なことに、『日本書紀』は、これほど古代史に重要な影響を及ぼした額田王の存在をまるで無視しているのである。詳しくは後述するが、これはなんとしても納得のいかない態度である。」という記述がある。
②『創られた万葉の歌人-額田王』 梶川信行/著 2000(自館請求記号:911.122ヌカタ)
P8に「しかし、私の知る限り、《美女》であるとする明確な記述は、上田秋成(一七三四~一八〇九)の著作『金砂』(六)にまで下らないと現れない。… それは、作品の放つイメージから導かれた秋成の解釈に過ぎない。言ってみれば、《美しきラブ・ロマンスのヒロイン》としての額田王は、後世に創られたイメージなのだ。」
P267-268に「ところが、平安期から江戸の中期まで、額田王が持て囃された形跡はないに等しい。」「後世のイメージである《額田王》は、… とりわけ江戸時代の末期以後に持て囃されたものに過ぎないのだ。」などの記述がある。
③『女流歌人(額田王・笠郎女・茅上娘子)人と作品』 中西進/編 おうふう 2005(自館請求記号:911.122)
P67に「また、額田は『日本書紀』では「額田姫王」とされているが、… つまり、十二首の歌以外に資料が存在しないため、具体的なポストについては推測するほかないが、それは額田の生活が宮廷社会と切り離せないところにあったということを示している。」などの記述がある。
④『セミナー万葉の歌人と作品 第1巻』 神野志隆光/編 和泉書院 1999 (自館請求記号:911.122)
「額田王論」、「額田王の春秋競憐歌」、「額田王の三輪山の歌」の章がある。
質問の回答になるような記述は見られなかった。
⑤『本当は怖ろしい万葉集』 小林惠子/著 祥伝社 2003 (自館請求記号:911.124)
序章のP17で「本書は『万葉集』研究家が長年にわたって、積み上げてきた研究成果を基にして、『万葉集』の編纂者が密かに語ろうとしている政治裏面史を解明しようとするものである。」と書かれており、第Ⅰ部で「額田王と「天皇暗殺」」という見出しで取り上げられている。
レファレンスの文学の棚をブラウジングした結果、次の資料を見つけた。
⑥『万葉集歌人事典 拡大版』 大久間喜一郎/(他)編 雄山閣 2007 (自館請求記号:R911.1)
P264-269に「額田王」の項がある。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911)
- 参考資料
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- 『額田王の謎』 梅澤恵美子/著 PHP研究所 2003
- 『創られた万葉の歌人-額田王』 梶川信行/著 2000
- 『女流歌人(額田王・笠郎女・茅上娘子)人と作品』 中西進/編 おうふう 2005
- 『セミナー万葉の歌人と作品 第1巻』 神野志隆光/編 和泉書院 1999
- 『本当は怖ろしい万葉集』 小林惠子/著 祥伝社 2003
- 『万葉集歌人事典 拡大版』 大久間喜一郎/(他)編 雄山閣 2007
- キーワード
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- 額田王
- 万葉集
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000256609