レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 埼玉県立久喜図書館 (2110009) | 管理番号 (Control number) | 埼久-2007-046 | ||||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2007/11/17 | 登録日時 (Registration date) | 2008年01月31日 02時11分 | 更新日時 (Last update) | 2008年02月15日 16時30分 | ||||||||
質問 (Question) | LSIで用いられるスキャンパスの発明を日本電気の小林亮氏が行ったとのことだが、小林氏の事績とスキャンパスの発明とはどのようなものかについて知りたい。 | ||||||||||||
回答 (Answer) | 小林氏とスキャンパスの発明について詳しく解説した資料はを見つけられなかった。個別の情報が出ている資料を提供する。 ◆事典 『半導体用語大辞典』(日刊工業新聞社 1999)〈スキャンパス(scan path)〉の項目あり。 「スキャンパスはスキャン方式の一種であり、…1968年にNECの小林らによって大型コンピュータの故障診断用として、提案され、実際に商用コンピュータ適用された実績を持つという最も最初に実用化されたスキャン方式である。…スキャンパスの利点は…テストしやすくなること、回路分割により一度に扱う回路を小さくできることなどがあげられる。」 『半導体用語がわかる辞典』(日本実業出版社 2001)〈スキャンパス方式〉の項目あり。 「順序回路におけるテスト容易化のための代表的な方式の1つで…」 『半導体大事典』(工業調査会 1999)〈スキャンパス設計〉の項目あり。 ◆一般書 「スキャンパス」について記述のある資料を紹介する。 『超LSI CADの基礎』(オーム社 1983) p28、181「スキャンパス方式」の記述あり。 『岩波講座マイクロエレクトロニクス 4 VLSIの設計2 論理とテスト』(岩波書店 1985) p284-292に関連記述あり「スキャン・パス」「スキャン・パス法」「スキャン・パス設計」 p287「…1968年に日本電気から発表された「スキャン・パスを構成するのに容易なフリップフロップ回路」がスキャン・パスを用いて論理回路を構成する最 初のものと言える…」 『半導体集積回路設計の基礎』(培風館 1986) p243「スキャンパス回路」の記述あり。 『LSI設計入門』(近代科学社 1987) p124、160「スキャンパス方式」の記述あり。 『システムLSIのすべて』(工業調査会 2000) p147「スキャンパスデザイン」の記述あり。 ◆インターネット情報(すべて2007/11/17最終確認) 《コンピュータ博物館》( http://museum.ipsj.or.jp/index.html 情報処理学会) 検索欄で以下のキーワード検索をすると、関連情報があり。 「小林亮」で検索 1件あり。 山田昭彦「コンピュータおよびLSI用設計自動化システムの変遷」p6 「…小林亮ら(NEC)は…スキャンパス方式を考案し1968年に発表した…」 ( http://museum.ipsj.or.jp/guide/pdf/magazine/IPSJ-MGN440210.pdf ) 「スキャンパス」で検索 1件あり。 「日本電気 NEACシリーズ2200モデル700」の解説中 「…また、フリップフロップIC内に試験診断用スキャンパスを世界で初めて形成し、…」 ( http://museum.ipsj.or.jp/computer/main/0019.html ) | ||||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 事典、一般書、インターネットの情報で関連するものを提供する。小林亮氏は1996年に亡くなっている。 『コンピュータの設計とテスト』(1990)p199に「スキャン設計」、p203に「NECのスキャンパス方式」の記述あり。「スキャンパス」(scan path)は回路の試験を簡単にするための「試験容易化設計技術」「テスト容易化設計技術」の一つのこと。 《MAGAZINEPLUS》《NDL-OPAC(雑索)》を〈スキャンパス〉〈スキャン設計〉でヒットした『日経エレクトロニクス』『電子情報通信学会論文誌』のバックナンバーは欠号で確認できず。 《特許庁データベース》を〈小林亮〉で検索するが、検索可能年代の範囲外なのでヒットせず。 その他の調査済み資料 『エレクトロニクス用語事典』『コンピュータの事典』『記録記憶技術ハンドブック』『日本電気 経済界ポケット社史』『自主技術で撃て』『日本電気株式会社七十年史』『日本電気株式会社百年史』『日本電気株式会社最近十年史』 後日わかった資料:『エレクトロニクス 1992年4月号』(オーム社)p1-3に本人への巻頭インタビュー記事があり。「コンピュータ戦略、次なる一手 真のダウンサイジングとは何かをいつも考えています」 プロフィールが添えられ、当時は日本電気専務取締役(2008/02/02確認)。 | ||||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 個人 | |||||||||
登録番号 (Registration number) | 1000041433 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |