レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/03/22
- 登録日時
- 2007/08/02 02:10
- 更新日時
- 2007/08/17 16:20
- 管理番号
- 埼浦-2007-004
- 質問
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解決
クーリングオフ制度について、一番最初に創設した国はどこか。また制度を提唱した人物がいれば、その人物についても知りたい。
- 回答
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確認できた最初の事例はイギリスの「Hire-Purchase Act」。モロニー委員会報告の後の改正となる1965年と回答する。
- 回答プロセス
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『世界大百科事典 8 2005年改訂版』(平凡社)p271「cooling off」の項にアメリカは1968年の消費者保護法で確立とあり。クーリングオフ制度はアメリカ・ヨーロッパ各国でこの制度が実施されていることがわかる。
契約法〈324.5〉の書架から、『契約法』(来栖三郎 有斐閣 1974)p187に、日本のクーリングオフ制度はイギリスの「Hire-Purchase Act」(1965)を参考にしたとあり。
消費者保護〈365〉の書架から、『消費者保護 第2版』(G.ボーリー 中央大学出版部 1980)p158-「Hire Purchase」の章あり。p168にHire-Purchase法は1938年に制定。エレン・ウィルキンソン(Ellem Wilkinson)という女性議員による提案とあり。p181にクーリングオフ制度が導入されたのは「モロニー委員会」(Molony Committee,1962)の提案によって取り入れられたとあり。なお、モロニーとは勅撰弁護士ジョーゼフ・モロニー卿(Sir Joseph Molony,Q.C)のことである。(p.vi)
上記『消費者保護 第2版』収載の参考文献から、モロニー委員会の報告書(原文)が
「Final report of the Committee on Consumer Protection」(H.M. Stationery Off. 1962)として挙げられていた。
《Nacsis Webcat》で〈Final report of the Committee on Consumer Protection〉を検索すると、原文および和訳「イギリス消費者保護委員会最終報告書」(経済企画庁調整局 1962)の2件がヒットした。近隣の所蔵館として一橋大学経済研究所資料室を紹介する。
その他、『世界で初めての事典』等も確認したが、クーリングオフ制度についての記述無し。
- 事前調査事項
- NDC
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- 生活.消費者問題 (365 9版)
- 民法.民事法 (324 9版)
- イギリス.英国 (233 9版)
- 参考資料
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- 『契約法』(来栖三郎 有斐閣 1974)
- 『消費者保護 第2版』(G.ボーリー 中央大学出版部 1980)
- 『世界大百科事典 8 2005年改訂版』(平凡社)
- キーワード
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- クーリングオフ
- 消費者保護-イギリス
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000036327