レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 県立長野図書館 (2110021) | 管理番号 (Control number) | 県立長野-21-204 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
事例作成日 (Creation date) | 2022年1月7日 | 登録日時 (Registration date) | 2022年01月07日 09時57分 | 更新日時 (Last update) | 2022年01月19日 09時35分 | ||||||
質問 (Question) | 上水内郡信濃町の野尻湖に、水族館が二つあったようだが詳しい情報を知りたい。 | ||||||||||
回答 (Answer) | 鈴木克美著「日本の水族館」『水の文化』第44号(特集 しびれる水族館)p.9-15のp.14-15に開館年の一覧があり、野尻湖水族博物館 1960, 野尻湖ターミナル水族館 1967となっている。 野尻湖の水族館については、『公民館報信濃 縮刷版』信濃町公民館 1982 のp.141の第38号(昭和35年6月25日)5面 「町のニュース」に【野尻湖に水族館】として 五月十七日に、国立公園野尻湖畔に、町営の水族館が開館された 入館料大人二〇円、小人一〇円、淡水魚が四十種類ほど観光客をたのしませている。 とあった。第34号(昭和35年1月1日)1面(p.123)、第44号(昭和36年1月5日)第1面にも、関係記事がある。しかし、野尻湖ターミナル水族館がオープンした1967年および開館前の1966年を見たが、記事は確認できなかった。1961年から1965年までの間にどのようないきさつがあったかは不明。 また、利用者が調査済みの『信濃毎日新聞』 昭和35年(1960年)8月11日朝刊11面の記事にあるように、当初の水族館は村有民営(町有民営の誤記か?)での2階建で、1階が淡水魚水族館、2階部分が無料休憩所と読み取れる。記事の写真には、水族館の全景とバスが写っている。 その後の『同紙』昭和47年(1972年)3月30日15面「“観光紛争”ことしも・・・野尻湖」の記事には、【水族館用地払い下げ問題】として、昭和36年に、信濃観光会社が水族館用地を町から払い下げを受けたことが書かれている。この水族館用地は、もともとは県から町が払い下げを受けたもののようだ。昭和47年現在、この土地に「野尻湖ターミナル」として、鉄筋三階建てのビルの屋上で水族館が営業されていることが書かれている。1階は売店、2階は食堂、3階は無料休憩所。この建物は、昭和41年に厚生省の認可をとって営業が開始と書かれている。 野尻湖ターミナルで営業していた水族館は、『長野県広域道路地図』 人文社 1985 【N293/4】の地図2に、野尻湖水族館という名称で掲載がある。位置は、野尻湖の立ヶ鼻の北側になる。当館書庫にて、昭和35年から昭和41年の間に発行された観光地図を探したが、水族館を掲載しているものは確認できなかった。 『長野県観光便覧'73』 長野県商工部観光課編・刊 1973 【N689/23/'73】p.419に、 名称「野尻湖博物館」住所「上水内郡信濃町野尻」管理者「野尻湖ターミナル」入場料「50円」 とあり、淡水魚50種、熱帯魚50種を展示していたことがわかる。開設期間は5月1日-10月31日。資料中には調査日の記載はなかった。 『長野県観光便覧'95 上巻』 長野県観光連盟編・刊 1995 【N689/23/'95-1】p.244に、 名称「野尻湖博物館」住所「上水内郡信濃町野尻」管理者「野尻湖ターミナル」入場料「大人250円, 小人150円(15人以上3割引)」 とあり、淡水魚20種、熱帯魚22種、その他13種を展示。開設期間は変更がなく5月1日-10月31日。 この便覧は1973年から1995年までに10回刊行されているが、以降の類似した書籍は確認できなかった。 『教育要覧』長野県教育委員会 1980 【N370/47/'80】p.204に、法人が設置した博物館類似施設として掲載があり、これが初出。「信濃観光株式会社野尻湖水族館」という名称で、住所は「上水内郡信濃町野尻252」。『教育要覧』掲載は、平成24年(2012)版 【N370/47/'12】p.65の平成24年8月1日現在の同表に掲載があるものが最後となる。この時の名称は「野尻湖水族館」で住所は「上水内郡信濃町野尻」となっている。 | ||||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1 当館蔵書(図書資料、郷土雑誌記事)およびweb上を「野尻湖」「水族館」で検索していくと、『水の文化』第44号掲載の日本の水族館開館年の一覧を発見する。野尻湖水族博物館 1960, 野尻湖ターミナル水族館 1967。 2 1960年代の信濃町の広報を探すが、未所蔵のため、同年代を含む『公民館報信濃 縮刷版』を調べる。野尻湖水族館の開館記事は確認できたが、野尻湖ターミナル水族館の記事は確認できなかった。 3 利用者が「信濃毎日新聞データベース」も検索したとのことだったが、「水族」「野尻湖」「信濃町」をキーワードに、それぞれ、年代を絞って検索したところ、昭和47年(1972年)3月30日15面「“観光紛争”ことしも・・・野尻湖」の記事を発見する。 4 観光施設でもあるため、『長野県観光便覧』および、観光地図や道路地図なども確認する。 5 水族館は、教育施設でもあるため、 県の『教育要覧』にある教育施設一覧を調査する。 | ||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | 『信濃町誌』信濃町誌編纂委員会編 信濃町 1968 に水族館についての記載はない。『信濃毎日新聞』 昭和35年(1960年)8月11日朝刊11面の記事は、野尻湖水族館のことと思われる。 | ||||||||||
NDC |
| ||||||||||
参考資料 (Reference materials) |
| ||||||||||
キーワード (Keywords) |
| ||||||||||
照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||||||
備考 (Notes) | |||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 郷土 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||
登録番号 (Registration number) | 1000310161 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |