レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月07日
- 登録日時
- 2017/01/20 19:42
- 更新日時
- 2017/01/20 20:39
- 管理番号
- いわき総合-一般307
- 質問
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解決
「ながきよのとおのねぶりのみなめさめ なみのりふねのおとのよきかな」という回文の和歌は、誰が詠んだ歌なのか? 出典などが知りたい。
- 回答
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江戸時代、よい初夢が見られるように、印刷した宝船の絵を買い求め枕の下に入れて眠る、という風習があり、その絵にこの「ながきよのとおのねぶりのみなめさめ なみのりふねのおとのよきかな」(「長き夜の十の眠りの皆目覚め 波乗り船の音の良きかな」)という回文の歌が書いてあったそうです。
『典拠検索新名歌辞典』(中村薫 明治書院 2007)のP430-431に当該歌が掲載されており、出典、引用資料が掲載されていた。
そのなかで所蔵がある『嬉遊笑覧 4』(喜多村筠庭 岩波書店 2005)を確認すると、巻之八(P26-27)にこの歌についての記述あり。
いつ頃の歌かは定かでないことや、中国明代万暦二十年に刊行された日本研究書『日本風土記 巻五』に「琴譜廻文詞」としてこの歌が載っていること等が書かれている。
また、回文歌ということで、回文の方からもアプローチ。
『日本のことば遊び』(小林祥次郎 勉誠出版 2004)のP23-24に記述あり。この資料によれば、この歌は中国で万暦二十年(1592)に刊行された『日本風土記』という本に廻文詞として掲載されている、ということがわかった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (031 9版)
- 研究法.指導法.言語教育 (807 9版)
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『典拠検索新名歌辞典』[R/911.1/ナカ・1112314248]
- 【資料②】『嬉遊笑覧 4』[SS/031/キ-4・1111660955]
- 【資料③】『日本のことば遊び』[807.9/コ・1112430291]
- キーワード
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- 回文
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000207065