レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月20日
- 登録日時
- 2018/08/09 15:01
- 更新日時
- 2018/11/11 11:39
- 管理番号
- 埼熊-2018-027
- 質問
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解決
以下の時代に家庭ごみ(生ごみ)をどう肥料化していたか知りたい。
1 江戸時代
2 戦時中から昭和25年頃まで
- 回答
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以下の資料を提供した。
1 江戸時代
『大江戸リサイクル事情』(石川英輔著 講談社 1994)
p247-248「まだ大きな城下町を運営するだけの知識も経験も乏しかった江戸時代の初期、1600年代の前半は、住民たちもごみをどう処理してよいやらわからず、川や掘割などに捨てたりして、当時は当時なりに大きな社会問題になった。(略)1600年代後半には、ごみを集めて深川から東の方を埋め立てて新田とする方針が次第に固まり、民間事業としても充分に成り立つようになった」とあり。
p272「ごみ取り(略)もともとは、埋め立て用に使ったが、肥料としての価値に目をつける農家が増えるにつれて、リサイクル業に進化した。その結果、江戸の生ごみは、ただ捨てるのではなく、主に下総方面から薪などを積んでくる運搬船が、戻り船に積んでいって堆肥にする場合が多かったという」とあり。
『江戸時代にみる日本型環境保全の源流』(農山漁村文化協会編 農山漁村文化協会 2002)
p26、p43-46に関連する記述あり。
笹澤琢自著「江戸と東京から見た日本的システムの系譜 -ごみ収集と資源リサイクルのあいだ-」(『月刊廃棄物 1999年12月』 p118-127 日報ビジネス 1992.12)
p118「生ごみは肥料として農家に引き取られた。(中略)また、日本橋の魚河岸(市場)から出る骨腸(わた)は、当時、最高の生ごみであった。魚市場の雑芥は「江戸ごみ」と呼ばれ、江東デルタの農民たちは、その発酵熱を利用して野菜の温床栽培を行なった」とあり。
2 戦時中から昭和25年頃まで
福渡和子著「昭和6年、生ごみ分別収集は始まった--公衆衛生と肥料化の狭間で揺れたその近代史」(『月刊廃棄物 1999年12月』 p78-83 日報ビジネス 1992.12)
p80-81に関連する記述あり。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈江戸 & ゴミ〉で検索する。
『江戸のくらしから学ぶ『もったいない』 第1巻 ゴミをへらす知恵』(秋山浩子文 汐文社 2008)
p18「ほかにも牛や馬など家畜の糞、ごまや菜種などから油を絞ったあとのカス、落葉や野菜のクズなども土にもどされ、肥料になりました」とあり。
2 自館目録を〈江戸 & リサイクル〉で検索する。
『大江戸リサイクル事情』(回答資料)
『江戸時代にみる日本型環境保全の源流』(回答資料)
3 《国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈ゴミ & 肥料化 & 昭和〉で検索する。
『月刊廃棄物 1999年12月』(回答資料)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年12月20日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 環境工学.公害 (519 9版)
- 日本史 (21 9版)
- 参考資料
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- 『大江戸リサイクル事情』(石川英輔著 講談社 1994) , ISBN 4-06-207049-9
- 『江戸時代にみる日本型環境保全の源流』(農山漁村文化協会編 農山漁村文化協会 2002) , ISBN 4-540-02188-5
- 『月刊廃棄物 1999年12月』(日報ビジネス)
- キーワード
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- 食品廃棄物-日本
- 生ごみ-リサイクル-日本
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 環境工学
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000240343