レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年5月19日
- 登録日時
- 2010/05/19 11:21
- 更新日時
- 2010/05/20 14:38
- 管理番号
- 100519001
- 質問
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解決
外国航路の船舶などが出航する際に見送りのテープを投げる風習の起源について
- 回答
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①「海の慣習と伝説」杉浦昭典著 舵社発行(1983年)
p.160に見送りのテープについての記述があり。要約すると以下の通り。
創始者はサンフランシスコで近江屋商店というデパートを経営した日本人移民、森野庄吉。
1915年、サンフランシスコで開催された万国博覧会に、東京日本橋の笠居株式会社が商品を縛るための紙テープを出品したが、売れなかった。そこで、森野がこの紙テープを安く買い取り、「送る人と、送られる人の、最後まで別れを惜しむ握手」の代わりにと宣伝して売り出したところ、大いに当たったという。
ちなみに、その前後を読むと、これが世界的に広まったのは、もともと船のマストや帆桁にペナントやリボンを飾る習慣があったためだろう、とのこと。
② 「クルーズ一問一答」池田良穂[ほか]著 海事プレス社発行(2004年)
のp.176「Q86 銅鑼と無数のテープは、日本だけの出航シーンですか?」の項にも、同様の記述があり。(以下引用)
「一説によると、1915年のサンフランシスコ万博のとき、日本人商人が売れ残った日本製の包装用テープを安く買い集め、出航の別れの握手代わりにと売り出したところ、大いに当たり、世界中に広まったという。」
- 回答プロセス
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①自館所蔵の「事物起源」関係の次の図書を調べるが記載なし。
『明治事物起源』 石井研堂著 筑摩書房 1997
『はじまりコレクション』 チャールズ・パナティ著 フォー・ユー 1989
『近世事物起源考』 速水健夫著 魚住書店 1966
② インターネットで検索するが、起源についてはわからないとある。
③ レファ協のコメントにより海事図書館様より回答を提示していただく。
- 事前調査事項
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質問者は日本で始まったのではとインターネット等に出ていたのを目にした記憶あり。
- NDC
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- 社会.家庭生活の習俗 (384 9版)
- 海運 (683 9版)
- 参考資料
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- 『海の慣習と伝説』杉浦昭典著 舵社 1983
- 『クルーズ一問一答』池田良穂[ほか]著 海事プレス社2004
- キーワード
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- 客船
- 出航
- 見送り
- 紙テープ
- 航海
- 照会先
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- 海事図書館
- 寄与者
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- 海事図書館
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000066813