レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/05/22
- 登録日時
- 2020/07/02 00:30
- 更新日時
- 2020/07/07 10:06
- 管理番号
- 秋田-2479
- 質問
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解決
昔話あるいは民話「あしを焚く男」(秋田 安倍眞寿美 語り)の出典と原語(元語)を知りたい。
・登場人物「文王」とその背景について。
・「魔法使いの文王」:Web上の福娘童話集>日本民話>秋田の民話に出てくるが出典について。
・「文王」がでてくる昔話などはないか。
- 回答
-
・安倍眞寿美氏に直接聞いたことを案内。
「六郷文王の話」という文献が出典であること。
ラジオで語られたのは、その話をもとに安倍眞寿美氏が小澤俊夫氏の昔話大学で手直ししたものであること。
次の資料を案内。
①『伝承の民話 秋田に伝わる土地々々の物語』(斎藤陽二郎/編、秋田魁新報社、1955、388/サデ/郷)資料番号124270315
②『秋田農民夜話 シリーズ秋田の民衆史 1』(ぬめ ひろし/著、秋田文化出版社、1978.6、212/ヌア/郷)資料番号:111329967
③『横手市史 特別編 文化・民俗』(横手市/編集、横手市、2006.3、214.8/ヨヨ/郷)資料番号:129074704
④『秋田むがしこ 第1集 日本の昔話 9』(今村 義孝/編、未来社、1975、388.1/イア/1郷)資料番号:124018706
⑤『六郷ぶんのう物語り 追補版 くまのみや直平述《ぶんのう原話と分話》』(くまのみや直平/原話述、六郷町学友館、2003.10、388/クロ/郷)資料番号:128930708
⑥『横手郷土史資料 第43号〜第45号』(横手郷土史研究会/編、横手市、1969.11〜1971.6、A214.8/4/43-45)資料番号:110770146
⑦『清水と森の里六郷町町制100周年記念誌』(秋田県六郷町役場・企画課/編、秋田県六郷町役場・企画課、1991.7、A214.7/157/)資料番号:128025962
⑧『六郷町史 下巻 文化編』(六郷町史編纂委員会/編、六郷町、1991.7、214.7/ロロ/2)資料番号:124015769
- 回答プロセス
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・所蔵資料検索にて「あしを焚く男」をキーワード検索。該当資料なし。
・NDC分類、388(民話関係)郷土の棚をブラウジング。
下記の資料が該当。
①『伝承の民話 秋田に伝わる土地々々の物語』(斎藤陽二郎/編、秋田魁新報社、1955、388/サデ/郷)資料番号124270315
→p.71-72 馬十頭を徳利にいれる 第29話 魔法使いの文王(横手市)記載あり
②『秋田農民夜話 シリーズ秋田の民衆史 1』(ぬめ ひろし/著、秋田文化出版社、1978.6、212/ヌア/郷)資料番号:111329967
→p.140-142 魔法使い文王と勘平 記載あり
・「横手市史」を確認。
③『横手市史 特別編 文化・民俗』(横手市/編集、横手市、2006.3、214.8/ヨヨ/郷)資料番号:129074704【貸出可】
→p.677 第八章 昔話
九、手品使いのぶの<笑話>『秋田むがしこ 第一集』記載あり
p.698 附表・昔話の概要表
『秋田むがしこ 第一集』※④本文「九、手品使いのぶの」参照 術較べ 採取地:横手市 記載あり
p.701 註④手品使いまたは魔術師「ぶの」(「うの」とも)の話は横手、平鹿にとどまらず、由利地方や仙北地方にも分布している。昔話では狡猾者譚に属し、型としては「術比べ」になろうか。と記載あり
p.702-702 (一)本荘のウノ <採取地>由利本荘市柳生(男・明治三十七年生)記載あり
p.704 (二)六郷のぶんのう① (『六郷ぶんのう物語り』)記載あり
p.705 (三)六郷のぶんのう②(『六郷ぶんのう物語り』)記載あり
(四)飴売りの「うの」(『横手郷土史資料 第44号』)記載あり
④『秋田むがしこ 第1集 日本の昔話 9』(今村 義孝/編、未来社、1975、388.1/イア/1郷)資料番号:124018706【貸出可】
→p.293-294 手品使いのぶの(横手市 塩田弘子)記載あり
⑤『六郷ぶんのう物語り 追補版 くまのみや直平述《ぶんのう原話と分話》』(くまのみや直平/原話述、六郷町学友館、2003.10、388/クロ/郷)資料番号:128930708
→追補版の発行にあたって…
漢学者山方香峰が「魔法使い文翁伝」を著しています…「ぶんのう」は、実は「萬能」だった…と記載あり
p.3 第一話 ぶんのう蛇(じゃ)の崎橋(さきばし)を呑(の)んだ話 記載あり
p.4-5 第一話分話 蛇ノ崎橋(じゃのさきばし)を呑(の)むこと~出典・六郷町広報(一部修正)~記載あり
p.5-7 第二話 即座(そくざ)に真瓜(まうり)を生(な)らせた話 記載あり
p.7-9 第二話分話 道に西瓜を実らせる~出典六郷町町制100周年「記念誌」~記載あり
p.9-10 第三話 蕗(ふき)の傘(かさ)の話 記載あり
p.10-12 第四話 はたはたを釣(つ)った話 記載あり
p.12-14 第五話 馬喰馬(ばくろま)コを呑(の)んだ話 記載あり
p.14-15 第六話 美女(びじょ)の裾(すそ)をまくらせた話 記載あり
p.15-17 第六話分話 ぶんのう川をつくる~出典六郷広報「六郷の昔話」~記載あり
p.17-18 第七話 南部(なんぶ)の魔法使(まほうつか)いに負(ま)けた話 記載あり
p.18-20 第七話分話 足を焚(た)くこと~出典六郷町史「文化編」~記載あり
p.21-22 解題 熊谷用蔵先生述 記載あり
p.23-25 補遺~以下、小杉天外著『御伽魔法(おとぎまほう)』より引用~
小杉天外少年の心に残る「六郷ぶんのう」について記載あり
p.25 ≪その他の「ぶんのう」に関する記述≫
ぶんのうは極度な貧乏人で、年中同じ汚れた衣類を纏っていたこと…記載あり
p.26-30 ~補遺~「ぶんのう」は小野寺氏の抱え医だったことについて記載あり
⑥『横手郷土史資料 第43号〜第45号』(横手郷土史研究会/編、横手市、1969.11〜1971.6、A214.8/4/43-45)資料番号:110770146
→第44号 p.183 卯之の幻術 記載あり
故伊沢武治氏の語るところに依ると、安政五年生れの伊沢彦吉氏が幼少の時、六郷方面から横手の市場に飴売りに来るウノという者がいて、本家の伊沢彦右衛門宅へ出入りしていたそうです。本名は卯之吉、卯之助、卯之松などかと思われるが、故大山順造氏が「卯之」を「文王」と間違えて、秋南新聞に載せたので、現在「文王」と誤り伝えられている。と記載あり
⑦『清水と森の里六郷町町制100周年記念誌』(秋田県六郷町役場・企画課/編、秋田県六郷町役場・企画課、1991.7、A214.7/157/)資料番号:128025962
→p.62-63 ふる里の昔ばなし・その二 六郷文王妖術話 記載あり
⑧『六郷町史 下巻 文化編』(六郷町史編纂委員会/編、六郷町、1991.7、214.7/ロロ/2)資料番号:124015769
→p.633-634 昔話≪六郷文王妖術≫道に西瓜を実らせること 記載あり
p.634-636 ≪六郷文王妖術≫足を焚くこと 記載あり
p.636-637 ≪六郷文王妖術≫文王、川をつくる 記載あり
- 事前調査事項
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・閲覧HP
「FM福岡 小澤俊夫 昔話へのご招待」にて「あしを焚く男」を知った。
https://fmfukuoka.co.jp/program/mukashi/(確認日:2020/5/31)
「福娘童話集 きょうの日本民話 魔法使いの文王」
http://hukumusume.com/douwa/pc/minwa/08/04.htm(確認日:2020/5/31)
- NDC
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- 歴史 (2)
- 社会科学 (3)
- 参考資料
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- 伝承の民話斎藤陽二郎/編秋田魁新報社
- 秋田農民夜話ぬめ ひろし/著秋田文化出版社
- 横手市史特別編横手市/編集横手市
- 秋田むがしこ第1集今村 義孝/編未来社
- 六郷ぶんのう物語り追補版くまのみや直平/原話述六郷町学友館
- 横手郷土史資料第43号〜第45号横手郷土史研究会/編横手市
- 清水と森の里六郷町町制100周年記念誌 夢、涌いてきます秋田県六郷町役場・企画課/編秋田県六郷町役場・企画課
- 六郷町史下巻六郷町史編纂委員会/編六郷町
- キーワード
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- あしを焚く男(アシヲタクオトコ)
- 魔法使いの文王(マホウツカイノブンノウ)
- 文王(ブンノウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵・所在調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000283835