レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年05月09日
- 登録日時
- 2020/08/27 14:57
- 更新日時
- 2020/12/26 14:28
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-2591
- 質問
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解決
万延元年使節の随員で飛騨出身の加藤素毛の著作の中に、アメリカの国旗に関する記述や絵がないか。
- 回答
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加藤素毛の著作だけでなく、遺品や、素毛に関する研究資料も含め、以下の資料に記載されていた。
①『郷土の偉人 加藤素毛さま』(長瀬茂樹著 平成12年10月発行)
・p.7「31州の合衆国星条旗、円を描くように星が配置されている/楠妣庵所蔵」…楠妣庵所蔵の星条旗の写真(白黒)
・p.5「帰朝記念版画」…「ワシントンの写真館でのスケッチ」(金山町郷土館所蔵「亜行航海日記」より)の図版。 国旗が描かれているように見えるが、デザインは判読できない。
・p.48~50「楠妣庵観音寺に保存されている加藤素毛の遺品」に、「1 日米両国々旗各一流 米国南北戦争以前の三十一の星で素毛が請来して持ち帰った 縦46cm 横67cmで絹製」とある。さらに楠妣庵に移管された経緯等の記述や、「日米国旗由来書」の文章が掲載されている。
②『加藤素毛世界一周の記録』(加藤素毛記念館 2008年10月発行)
・口絵写真(カラー)「歓迎会に使った当時の米国の国旗」
・口絵「素毛が帰国してから親戚や友人におくった気球と俳句の版画」
…上記資料①p.5の版画のカラー版。①同様、国旗が描かれているもののデザインは判読できない。
・口絵「使節団の行き先での様子(素毛が持ち帰った新聞より)」
…白黒のイラスト2点(「使節団がワシントンで泊まったホテル」、「ニューヨーク、メトロポリタンホテル前の大パレード」)に国旗が描かれている。
・素毛の著した「亜行航海日記」が掲載されており(p.7~78)、p.15 正月廿二日条、横浜を出帆した記述の中に「末柱に亜国の旗を掲げたり」との記述がみられる。
・同、p.33に防火道具「ホールス」の挿絵があり、星条旗らしいものが描かれている。
・同、p.42に「亜行周海略日記」から転載された蒸気車の挿絵があり、車両の先頭に星条旗と日の丸が掲げられている。
③『加藤素毛「航海詩文」解読誌』(片田早苗解読 下原古郷の会 平成27年2月発行)
・p.13に「星合衆国旗号、清人呼為」との記述がある。
④『万延元年遣米使節資料集成』第3巻(日米修好通商百年記念行事運営会編 風間書房 1960年発行)
「二夜語」(尾張藩士水野正信が、加藤素毛の日記を写し、素毛の談話を付した資料)を掲載。p.19、p.26、p.28~29に国旗の挿絵がある。
※「国立国会図書館デジタル化資料送信サービス」に参加する図書館でデジタル画像を閲覧できる。
【その他の調査済み資料】
・『加藤素毛略伝』(熊原政男著 加藤素毛先生顕彰会 昭和36年5月発行)
…p.16に、楠妣庵にある日米両国旗の由来書の文章が引用されている。上記資料①の内容と重複。
・『ふるさとの先人 加藤素毛の生涯とその時代』(清水成晃著 1988年)
…素毛の著作は収載されていない。p.175-179に「素毛はブキャナン大統領から贈られた米国々旗を持ち帰り郷社へ奉納した」の章がある。
・加藤素毛記念館 中島清・日下部格「「亜行航海日記」~1860年の遣米使節団に賄方として参加した加藤素毛記録~(『岐阜県歴史資料館報』第32号 p.70-135、平成21年3月)
…加藤素毛記念館が所蔵する「亜行航海日記」を活字化して掲載。上記資料②と内容が重複するが、表記は多少異なる。
・吉村侑久代「日本初の外国(外遊)俳句作者加藤素毛(万延元年遣米使節随行員)の見た亜米利加と周海」(『関西英学史研究』第2号 p.23-43、2006年)
・吉村侑久代「遣米使節団随行員、加藤素毛の旅人生「異国の世見に翌日乃首途可那」」(『日本英学史学会東日本支部紀要』第10号 p.17-29抜刷, 2011年3月)
・『万延元年遣米使節と加藤素毛・益頭駿次郎・佐野鼎』(磯部博平ほか著 磯部出版 2002年7月)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 外交.国際問題 (319)
- 個人伝記 (289)
- 日記.書簡.紀行 (915)
- 参考資料
- キーワード
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- 万延元年遣米使節
- 加藤素毛
- 星条旗
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000286290