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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
東京都立中央図書館 (2110013)管理番号
(Control number)
中央-2020-28
事例作成日
(Creation date)
20191202登録日時
(Registration date)
2021年03月06日 00時30分更新日時
(Last update)
2021年03月09日 09時46分
質問
(Question)
大航海時代前後の世界地図を見ると、任意の場所に紋章のようなマークがあり、そこから放射上に複数の直線が引かれていることがあるが、
こうした線を引く様式、ないしマークや線に、何らかの名称はあるか。
訳語・原語ともに知りたい。
回答
(Answer)
都立図書館蔵書検索を、件名<地図><歴史><海図>等で調査し、以下のような名称を見出すことができた。
・紋章のようなマークの名称:コンパス・ローズ(Compass Rose)、方位盤
・放射線状の直線:方位線、航程線(英語訳:Rhumb line(ラムライン)、Loxodrome(ラクサドローム)
・上記を用いる地図の様式:ポルトラーノ

資料1
p.187-212「第III章 なぜカンティーノ図は画期的な「世界地図」なのか」
カンティーノ図について解説が書かれている。
p.196に「(前略)緯線と経線を引き、その交点に方位盤にあたるコンパス・ローズを配する。方位盤からは、薄い赤色と青色の細線を交互させて三二の方位を示す三二分位線を放射させている。」とある。
また、カンティーノ図と近縁的な関係にある、地中海世界を描いた海図「ポルトラーノ」についても、同様に方位盤と方位線に関する記述が見られる。(p.197)
この他、p.213-261「第IV章 カンティーノ図を読む」のp.220-252にかけて、コンパス・ローズに関する記述がある。

資料2
p.74-84「第一部 地中海発見 8 地中海」
地中海を描いた様々な地図を取り上げ、解説している。p.77-79にかけて、p.80に掲載されている「図32 地中海および西部ヨーロッパの海図(1559年)」(カラー)の解説がある。その前段で、「ポルトラーノ海図」についても解説されており、特色として「(前略)放射線状に伸びる多色の航程線[方位線ともいう]で複雑に織りなされている。」(p.75)としている。また、「それぞれの航程線は地図上に配置されたそれぞれの方位盤(コンパス・ローズ)の縁から延長された舵輪の取手のように放射されている。」(同上)ともある。
航程線には、「ラム」というルビが振られている。

資料3
p.71-111「第三章 大航海時代を支えたポルトラーノ海図」
p.75にポルトラーノの特徴がまとめられており、「複数の羅針盤(コンパス・ローズ)を海図の海の部分に据えた。海図上に配された複数の羅針盤からは、方位を示す三二本のラクサドローム(Loxodrome)という航程線が延ばされ、」等といった記述がある。

資料4
p.94-115「6 アメリゴへようこそ」
大航海時代の地図に関する記述がまとまっている。
p.99-102にかけて、コロンブスの船の航海士ファン・デ・ラ・コサが描いた地図に関する記述がある。放射線に伸びた「航程線」が引かれており、それらの線を使って開水域や沿岸を進む針路を決めるようになった、とある。また、「各線は羅針盤が描かれた最大三十二の地点から放射線状に広がっている」としている。
この地図は、最後年のポルトラーノ海図の一つであると記載されている。

資料5
p.62-65「第3部 中世 5 中世ヨーロッパの地図 ポルトラーノ海図と地図帳」
「「コンパス・ローズ」と呼ばれた方位盤から発する線は、経緯度ではなく、風向で区分されていた。」等の記述とカラー図版3点が掲載されている。

資料6
p.89「ポルトラノ海図」
p.89に「複数の地点から放射状に伸びる32本の航程線で羅針盤上の方位を表しており、この航程線が網目状に張り巡らされている」とある。
p.90-91には、「カンティーノの世界地図」の簡単な解説もある。
いずれもカラー図版が掲載されている。

この他に、コンパスローズや航程線に関する記述が見られた洋書を調査した。
資料7
p.12-17「1.0320D Portolan Chart」
一部「Compass rose」「Rhumb lines(航程線)」といった単語が見られる。

資料8
p.371-463「19. Portolan Charts from the Late Thirteenth Century to 1500」(Tony Campbell)
p.395-398にかけて、航程線とコンパスローズに関する記述がある。
白黒だが、コンパスローズの写真も複数掲載されている。

なお、資料1-7は都立中央図書館資料、資料8は都立多摩図書館資料である。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
地理.地誌.紀行  (290 9版)
地球.天文地理学  (448 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】「世界地図」の誕生 / 応地利明/著 / 日本経済新聞出版社 / 2007.1 <290.3/5045/2007>
【資料2】地図の歴史 / ヴィンセント・ヴァーガ/著 / 東洋書林 / 2009.5 <448.9/5106/2009>
【資料3】海図の世界史 / 宮崎正勝/著 / 新潮社 / 2012.9 <557.7/5023/2012>
【資料4】オン・ザ・マップ / サイモン・ガーフィールド/著 / 太田出版 / 2014.12 <448.9/5163/2014>
【資料5】世界の地図の歴史図鑑 / ジョン=レニー=ショート/著 / 柊風舎 / 2010.11 <D/448.9/5119/2010>
【資料6】地図の物語 / アン・ルーニー/著 / 日経ナショナルジオグラフィック社 / 2016.7 <448.9/5177/2016>
【資料7】The History of cartography Vol.1 / edited by J.B. Harley and David Woodward / University of Chicago Press / 1987 <DF/4489/H67/H1-1>
【資料8】Cartographical innovations : an international handbook of mapping terms to 1900 / edited by Helen M. Wallis and Arthur H. Robinson / Published by Map Collector Publications in association with the International Cartographic Association / 1987 <RF/4489/C32/C>
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000294749解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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